この記事では、「流れを汲みて源を知る」の意味を分かりやすく説明していきます。
「流れを汲みて源を知る」とは?意味
結果を見て、その原因を推定することです。
流れている水を汲んで、その水源の様子を知るという意からです。
「流れ」とは、液体があるところからある方向に向かって進むことです。
「汲む」は、手のひらを使って水をとることです。
手をお椀のような形にすると、そのくぼんだところに水がたまり、液体であっても手で取ることができます。
「源」は、川の水が出るところ、水源、物事が起こるところです。
「知る」には、感じ取る、理解するという意味があります。
「流れを汲みて源を知る」の概要
川の水はどこからか流れています。
水が流れる大本のところ、最初のところを水源といいます。
水源から遠く離れたところまで川の水は流れてきます。
普段川を目にすることはありますが、その様子から水源のことを考える人は少ないことでしょう。
この言葉は、水源から離れた場所に流れてきた水を汲んで、その水源の様子を知るといっています。
このことから、この言葉は、結果を見て原因を知るとたとえています。
また、言動を見ればその人の人柄や気持ちがわかるというたとえでもあります。
学校のクラスで言動がよくないといわれている人がいたとします。
この人は、授業をまじめに受けず、授業中はノートに落書きをする、宿題を忘れることが多い、ときどき友達に対して暴力を振るう、目上の人に対しての言葉遣いが丁寧でないといったことが見られました。
子供の言動は親のしつけによるものという考えがあります。
その通りであれば、この子が乱暴をしたり、言葉遣いが丁寧でないのは、親のしつけの影響といえるでしょう。
実際、この子の親は普段から言葉遣いが丁寧でなく、行動には荒いところがあります。
そういった親の姿を見ているので、子供がそのようになったと考えられます。
子供の様子からその親の様子を知ることができるのです。
企業でも似たようなことがあります。
社員の言動は企業の社長や上司の影響を受けていることがあります。
対応の仕方が丁寧でない、仕事が雑、そういったことがあるようなら、上司などが下のものを指導することでしょう。
改善されていないなら、上司も仕事が丁寧でないと考えられます。
上のものの様子を見て、下のものがまねをするのです。
「流れを汲みて源を知る」の言葉の使い方や使われ方
相手の言動を見て、その人の気持ちや人柄などを判断するときなどに使われています。
日常的に頻繁に使われる言葉ではありません。
「流れを汲みて源を知る」の類語や言いかえ
仏教の言葉に「汲流知源」というものがあります。
これは「流れを汲みて源を知る」のことです。
仏教語なので僧侶などが主に使用しています。
まとめ
結果を見ればその原因がわかることをたとえた言葉です。
水源から流れてきた水を見て、その源の様子を知ることからきています。