この記事では、「流刑」と「島流し」の違いを分かりやすく説明していきます。
「流刑」とは?
「流刑(るけい)」とは、「犯罪者(罪人)を本土・町から遠く離れた辺境の土地あるいは島(離島)に強制的に送る追放刑」や「近代以前は死刑の次に重い刑罰」のことを意味しています。
近代以前の国家・地域では、「本土における投獄・懲役刑」よりも「本土(人里)から遠く離れた辺境の土地・離島で一人(少人数)で苦労して生きなければならない追放刑」のほうが重い刑罰であるという量刑の感覚がありました。
また死刑にすることが難しい「政治犯・政争の敗者・貴族(貴人)」などの「政治的・社会的な影響力」を無くすために、「流刑」が行われました。
「島流し」とは?
「島流し(しまながし)」とは、「犯罪者(罪人)を本土・町から遠く離れた離島・孤島(無人島)に強制的に送る追放刑」のことを意味しています。
日本における「島流し」は、「隠岐島・佐渡ヶ島・伊豆諸島」などで行われました。
また「島流し」には現代でも使われる「サラリーマンを遠隔地や不便な地域に転勤させること」といった意味合いも備わっています。
「流刑」と「島流し」の違い!
「流刑」と「島流し」の違いを、分かりやすく解説します。
「流刑」と「島流し」はどちらも「近代以前の刑法で規定されていることが多かった追放刑」のことを意味していますが、「流刑」という用語は「本土から離れた辺境の土地・離島に罪人を強制的に送る追放刑の刑罰」のことを意味しています。
「流刑」で犯罪者が送られる先は「町(人里)から遠く離れた辺境の土地・不毛の土地」や「離島・孤島・無人島」などですが、「島流し」のほうは「辺境の土地」は含まれず「島(離島・孤島・無人島)」に送ることだけを意味している違いを指摘できます。
ただし「島流し」も慣習的な用法で、「辺境・辺鄙(へんぴ)な土地に送るの意味」で使われる場合もあります。
また「島流し」には、「サラリーマンが左遷されて遠隔地や不便な地域に転勤させられる」という「流刑」にはない意味もあります。
まとめ
「流刑」と「島流し」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「流刑」とは「犯罪者を本土・町から離れた辺境の土地や島に強制的に送る追放刑」を意味していて、「島流し」は「犯罪者を本土・町から離れた離島・孤島に強制的に送る追放刑」「遠隔地・不便なところに転勤させる」を意味している違いがあります。
「流刑」と「島流し」の違いを詳しく知りたい時は、この記事をチェックしてみてください。