「海水」と「食塩水」の違いとは?分かりやすく解釈

「海水」と「食塩水」の違いとは?違い

この記事では、「海水」「食塩水」の違いを分かりやすく説明していきます。

「海水」とは?

海の水のことです。

海は地球上の陸地ではないところで、広くひと続きになっている、ナトリウムを含む水をたたえているところです。

一般的には、水が96. 6%、塩分が3. 4%で構成されています。

塩分とは、広義には酸の陰性成分と塩の陽性成分とがイオン結合をした化合物のことです。

塩分の組成は、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウムなどとなっています。

海域によって含まれる濃度は異なりますが、組成はどこの海域でもほぼ同じです。

「海水」に塩分が含まれているのは、長い年月によって海の中にある岩石などからカルシウムや鉄などが溶けだしたり、陸地の土壌などに含まれるカルシウムやマグネシウムなどが海に流れ込んだりしたためです。


「海水」の使い方

海の水を指して使用する言葉です。

水に化合物を溶かすことで、「海水」に近い組成の水をつくり出すことができますが、海以外の場所の水を指して「海水」とはいいません。


「食塩水」とは?

食塩を溶かした水のことです。

食塩とは塩のことで、塩化ナトリウムを主成分とします。

また、塩化ナトリウムのことも指します。

食塩を得る方法はいくつかあります。

海の水には塩化ナトリウムが含まれています。

海の水を採取して水を蒸発させる、逆浸透膜に通すなどをすると、塩を得ることができます。

地殻変動によって海の水が陸地に取り込まれ、濃縮・結晶化をした岩塩もあります。

塩分濃度の高い湖から水を採取して、食塩を作ることも可能です。

食塩は水に溶けます。

食塩が溶けている水が「食塩水」です。

昆布やかつおなどでダシをとったものに食塩を混ぜたものは、この名で呼びません。

水に何かが加えられていて、その液体に食塩を溶かしたものを指す言葉ではないのです。

「食塩水」の使い方

食塩を溶かした水を指して使用する言葉です。

食塩以外のものも溶けている場合は、この言葉は使用しません。

「海水」と「食塩水」の違い

塩化ナトリウムを含む水という点では同じですが、同じものを指しているのではありません。

「海水」は海の水です。

塩化ナトリウムの他に、塩化マグネシウムや硫酸マグネシウムなども含んでいます。

「食塩水」は食塩を溶かした水のことです。

食塩によってはマグネシウムやカルシウムを含んでおり、こういったものを含む食塩を溶かした水には、マグネシウムやカルシウムなども溶け込んでいます。

しかし、海にあるものではないので「海水」とはいいません。

「海水」の例文

・『海水を採取する』
・『海水で魚を飼育する』

「食塩水」の例文

・『食塩水を作る』
・『食塩水をなめたらしょっぱかった』

まとめ

どちらの言葉も塩化ナトリウムを含む水を指していますが、「海水」は海にあるものだけを指しており、「食塩水」は塩化ナトリウムを主成分にする食塩を溶かしたものを指している点が違います。

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