見た目が似ている「海老」と「シャコ」。
一部の地域では、「シャコ」は、シャコエビ、ガサエビなどとも呼ばれ、違いが分かりづらくなっています。
「海老」とは?
「海老」は、甲殻亜門の十脚目(エビ目)のうち、カニ下目(短尾類)とヤドカリ下目(異尾類)を抜いた種のことをいいます。
分類上では、ザリガニもエビに入っています。
大型のものから小型のものまで、ほとんどのエビは食用にされており、「海老」、蛯、蝦、?などの漢字で表記されています。
「海老」は、伊勢海老などの大型のエビのことを指すことが多くなっています。
「海老」を使った料理は、刺身、焼きエビ、茹でエビ、エビフライなどの他、和食や洋食の料理に使われています。
また、スナック菓子などにも加工されます。
生で食べた場合、プリプリとした食感と甘味が感じられます。
「シャコ」とは?
「シャコ」とは、甲殻類のトゲエビ亜綱 ・口脚目(シャコ目)シャコ科に属する種です。
体長は、12~15cm前後で、大きいものでは20cmあるものもいます。
筒状の細長い体型で、「海老」のようなハサミは無く、一対の鎌状の脚を持っています。
この脚の破壊力は凄まじく、貝殻やガラスを割ることもあり、ときどきダイバーが攻撃され、怪我することもあります。
「シャコ」の食べ方は、日本では新鮮なうちに茹で、寿司ネタに使うことが一般的です。
「シャコ」の産地では、塩ゆでにしてそのまま食べるほか、唐揚げなどにも料理されています。
鮮度が落ちると溶けてしまう性質があるため、茹でてから流通されていることがほとんどですが、新鮮なうちに刺身として食べることもあります。
エビに比べ、プリプリとした歯ごたえが無く、上品な味わいを楽しめます。
産卵期の卵巣は「カツブシ」と呼ばれ、高値で取引されています。
「海老」と「シャコ」の違い
「海老」と「シャコ」はどちらも甲殻類ですが、目(もく)の段階で違います。
分類上は、全く別の種類のものだといえます。
十脚目(エビ目)の中には、カニやヤドカリも含まれることから、「海老」は、カニの方が近い存在だといえます。
流通量は、「海老」の方がずっと多くなっています。
「シャコ」は、日本や香港など一部の地域で食べられていますが、「海老」は世界中で食用とされています。
まとめ
寿司屋に行くと、「海老」と「シャコ」が並んでいることがあります。
違いを知って、食べ比べてみてはいかがでしょうか。