「消去」と「抹消」の違いとは?分かりやすく解釈

「消去」と「抹消」の違いとは?違い

この記事では、「消去」「抹消」の違いを分かりやすく説明していきます。

「消去」とは?

「消去」には2つの意味があります。

一つは、姿や形などが見えなくなること、音が聞こえなくなることです。

パソコンに入っているデータは、ある操作をすると画面上からなくなってしまいます。

パソコン内部をいろいろと探しても見つけ出すことができません。

これは、ある操作によって「消去」されてしまったからです。

「消去法」という方法があります。

これは、いくつかの選択肢があるとき、条件にあわないものを消していき、最後に残ったものを選ぶやり方です。

たとえば、明日着る服を選ぶとします。

選択肢は5つあります。

ピンクでかわいいものを着たい、でも黒で大人っぽくみせるのもいいかもしれない。

明日は寒いだろうから長袖がいいだろうか。

でも、もしかしたら暑くなるかもしれないから半袖がいいだろうか。

いろいろと悩んでいて決めることが難しいです。

そこで、条件にあわないものをひとつずつなくしていきました。

そして、最後に1着が残り、これを選ぶことにしました。

このやり方が「消去法」です。

「消去」のもう一つの意味は、数学で、未知数を含む複数の方程式から、未知数の数を減らすために、未知数を他のものに置き換えて、未知数を含まない方程式を導き出すことです。


「消去」の使い方

消えてなくなる、消えてなくすという意味で使用をします。

データ、条件、事項などに使われることが多いです。


「抹消」とは?

塗りつぶして消すこと、記載されていた事柄を消すことです。

名簿があったとします。

この名簿には複数人の名前が記載されています。

ここから、ある人の名前を消しました。

この行為が「抹消」です。

日本のプロ野球では、出場選手登録というものが行われています。

登録されている選手は、試合に出場することができます。

しかし、何らかの理由で登録から外されてしまうことがあります。

登録から外されることを「登録抹消」と呼んでいます。

「抹消」の使い方

記載されていた事項を消すという意味で使うことが多いです。

書かれているものを塗りつぶして消すことも意味しています。

人の姿が見えなくなる、音が消えるといった意味では使用しません。

「消去」と「抹消」の違い

消すという意味が似ているのですが、同じ意味の言葉ではありません。

前者は姿や形が見えなくなることを主にいいます。

後者は、記載されていた事項を消すことや、塗りつぶして消すことをいいます。

「消去」の例文

・『そのデータは消去してください』
・『すでにサイトから消去されていた』
・『完全には消去されていない』
・『活性酸素を消去する』

「抹消」の例文

・『登録から抹消する』
・『記録事項を抹消する』
・『抹消される可能性がある』
・『抹消をしないでください』

まとめ

消す、消えるという意味が似ている2つの言葉ですが、何を消すのか、何が消えるのかという点に違いがあります。

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