「温厚篤実」とは?意味や使い方を解説

四文字熟語

「温厚篤実」

「温厚篤実」「おんこうとくじつ」と読みます。

「温厚」という言葉は普段よく耳にしますが、「篤実」の読み方が難しいので間違えない様にしましょう。

「温厚篤実」の意味

「温厚篤実」の意味は「穏やかで誠実な人」「人間的な温かみがあり情が深い人」ということです。

主に人の性格を表す言葉で、イライラしたりせずにいつもゆったりと構えていて、人に対して誠実に対応してくれる人のことを言います。

一緒にいると周囲の人達も安心できるので「癒し系」と言われることもあります。

「温厚篤実」「温厚+篤実」で成り立っている四字熟語で、「温厚」が穏やかな様子、「篤実」が誠実で思いやりがある様子を表していて、人によっては「篤実温厚」と表記することもあります。

「温厚篤実」の言葉の使い方

「温厚篤実」の使い方には以下のポイントがあります。

ビジネスシーンで使う場合

ビジネスシーンで「温厚篤実」が使われるのは「真面目で頼り甲斐があり、人から慕われている人」に対してです。

仕事に真剣になる程自分だけではなく他人に対しても厳しくなってしまう人がいますが、「温厚篤実」な人は他人に対して態度を荒らげることはありません。

但し言いたいことを我慢するのではなく、穏やかな口調でやんわりと注意をするのです。

誠実で思いやりがあり、その人がいると人間関係がスムーズになる様な人です。

プライベートシーンで使う場合

プライベートシーンで「温厚篤実」が使われるのは「感情的にならずに誰とも笑顔で付き合える人」に対してです。

周囲の雰囲気を読み取り、皆が楽しい雰囲気になる様な行動ができます。

友達や恋人を大切にして、約束を守り人の嫌がることはしません。

「温厚篤実」な人は友達が多いのが特徴になります。

他人に対して使うこと

「温厚篤実」は良い意味の言葉ですが、他人の性格や人柄を褒める時に使われます。

自分に対して使うと鼻持ちならない人と思われてしまい、とても「温厚篤実」とは言われなくなるので注意しましょう。

「温厚篤実」を使った例文・短文(解釈)

「温厚篤実」を使った例文と解釈を紹介します。

「温厚篤実」の例文1

「あの温厚篤実な部長を怒らせるなんて大した奴だ」

普段とても真面目で部下に対して優しい部長なのに、誰かが怒らせてしまいました。

余程のことをしたのでしょう、部長が怒っているのを見るのは極めて珍しいことです。

いつもの部長とは想像もつかない面を見て他の人達が驚いている様子を表しています。

「温厚篤実」の例文2

「彼は温厚篤実で女性にもモテるから羨ましい」

普通の男性は何とかして女性にモテたいとトークを磨いたりファッションに気を遣ったりしているものです。

温和で真面目な性格で特に目立つ様なことはしていないのに、何故か女にモテる男性に対して羨ましいと思う気持ちを表しています。

「温厚篤実」の例文3

「お見合いのお相手は温厚篤実な方でした」

お見合いをした相手が、真面目で穏やかで一緒にいて安心する様な人でした。

好感度も非常に高く、このお見合いは成功したと思って良いでしょう。

「温厚篤実」の例文4

「父は温厚篤実で怒った顔をみたことはありませんでした」

おそらくこの方のお父様は亡くなられたのでしょう。

生前は真面目なだけではなく、温和で優しく怒った顔の記憶がないことを物語っています。

「温厚篤実」の由来・語源

「温厚篤実」は、「温厚」「篤実」それぞれに由来があります。

「温厚」は、中国の歴史的書物に記載されていた「天地温厚之気(天地に存在している温厚な気候)」とい言葉が由来です。

元々は気候が穏やかな様子を意味していましたが、転じて人柄を表す様になりました。

「篤実」も中国の有名な占いに関する書物からきていて、「剛健篤実(ごうけんとくじつ」という言葉が由来です。

「内面と能力を磨くこと」という意味で使われていたのが、次第に「誠実で情け深いこと」という意味になりました。

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