この記事では、「無視」と「シカト」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無視」とは?
その人自身のことや物といったもの自体の存在価値を認めないことを意味する「無視」。
目の前にあるものをないものにする、などといった態度や状況を表します。
また、「無視」は、人や物などに対し何もしないといっただけではなく、その行為自体が相手への攻撃姿勢となる場合も少なくありません。
例えば、Aさんが「おはよう」とBさんに挨拶します。
その挨拶に気付いているにも関わらず、Bさんが挨拶をせずにAさんの前を通り抜ける行為を「無視」と言います。
この行為により、Aさんは不快に思い、AさんにとってはBさんから「無視」という攻撃を受けたような気持ちになります。
「無視」の使い方
「無視」の使い方としては、「信号無視」、「既読無視」、「未読無視」といったほか、「無視する」、「無視をされた」などが挙げられます。
「シカト」とは?
「無視」の口語表現として用いられることが多い「シカト」。
花札の鹿の絵が語源と言われています。
花札の10月の札には、横を向いた状態の鹿が描かれており、その様子がまるで、「無視」をしているように見えたことから、「シカト」という言葉ができました。
喧嘩腰に使用されることも多く、仲間外れといった意味合いが強くなります。
また、比較的、関東地方での使用頻度が高い言葉となります。
「シカト」の使い方
「シカト」の使い方としては、「無視するな」を口語表現で喧嘩腰な言い方に換え、「シカトするな」といったように使用されることとなります。
そのほか、「あいつにシカトされた」など、基本的にきつい口調、相手への威圧感がある際に用いられることが多い言葉となります。
「無視」と「シカト」の違い
両者の違いとしては、意味は基本的に同じものとなります。
そのうえで、「シカト」は「無視」の口語表現として用いられるものとなります。
また、「無視をする」といった表現よりも、より喧嘩口調で強い口調が「シカトする」となります。
「無視」の例文
・『LINEでの既読無視は本当にやめてほしい。』
・『相手が信号無視をしたことは間違いありません。』
・『彼が取った行動は決して無視することはできません。』
・『ママ友に挨拶した際、無視をされて非常にショックでした。』
「シカト」の例文
・『クラスメイトをシカトすることは、いじめと同じ行為です。』
・『私は彼のことを無視したつもりはありませんが、彼から急に「シカトすんな」と怒鳴られてしまった。』
・『妻と喧嘩をすると数日間、シカトが続きます。』
・『友達にシカトされていると思っていたけれど、私の勘違いでした。』
まとめ
意味としては、「無視」と「シカト」は同じ意味となりますが、「シカト」の方がより強いイメージとなるため、使用する際には使い方、使う相手に注意が必要です。
また、文章として書く場合は「無視」の使用が適しています。