この記事では、「無邪気」と「素直」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無邪気」とは?
「無邪気」には3つの意味があります。
1つめは、性質や態度にひねくれたところがなく悪気がないこと。
うそや作りごとがないことです。
邪気には、悪気という意味があり、無は打消しの意味があります。
椅子にブーブークッションを置きました。
これを置いた人は悪気はありません。
ある人がブーブークッションが置いてあることに気がつかず椅子に座り、ブーっとおならの音がしました。
このいたずらは「無邪気ないたずら」ということができます。
2つめは、あどけなくてかわいいです。
赤ん坊の笑顔には、あどけなさがあります。
その笑顔を見るとかわいいと感じる人もいることでしょう。
「赤ん坊の無邪気な笑顔」といえます。
3つめは注意深く考えることが足りないこと、またそのさまです。
「無邪気な発言」のように、思慮が足りないことを皮肉っていう場合があります。
「無邪気」の使い方
悪気がない、うそがないという意味で使うことが多いです。
飾り気のないさまをいいます。
「素直」とは?
「素直」には5つの意味があります。
1つめは、ありのままで自分をよく見せようとするところがないことです。
自然のままで、あまり手を加えていないことをいいます。
2つめは、性質や態度などがひねくれていないさまです。
本当は相手のことを好きなのに、態度がひねくれて好きだといえないのは、「素直」ではありません。
3つめの意味は、物の形などがまっすぐで、弓型やくの字型などになっていないことです。
雨の日になると髪がうねって困る人は少なくないことでしょう。
この髪は「素直」ではありません。
まっすぐな髪は「素直な髪」などと表現されます。
4つめは技芸などに独特なところがないことです。
文字の場合でいうと、くせがあるものが「素直」ではなく、くせがないものを「素直」であるといいます。
5つめは物事が差し支えなく進むことです。
「素直」の使い方
飾り気がない、性質や態度がひねくれていないという意味で使うことが多いです。
性質や態度については、まっすぐに受け止めるといった意味で使います。
「無邪気」と「素直」の違い
性質や態度がひねくれていないという意味が似ていますが、「無邪気」には悪意がないという意味も含まれています。
また、どちらの言葉も複数の意味を持っており、その意味に違いがあります。
「無邪気」の例文
・『無邪気に遊ぶ』
・『犬と無邪気に戯れる』
・『無邪気な人の役を演じる』
・『無邪気なところが素敵です』
「素直」の例文
・『素直な感想を口にする』
・『子供は素直な反応をする』
・『彼の素直なところがいいんです』
・『感謝の気持ちを素直に述べる』
まとめ
性質や態度にひねくれたところがないという意味が似ていますが、「無邪気」には悪意がないという意味も含まれている点が「素直」とは違います。