この記事では、「煩雑」と「繁雑」の違いを分かりやすく説明していきます。
一見するとほとんど同じ言葉にしか見えない2つの言葉には、いったいどのような違いがあるでしょうか。
「煩雑」とは?
「煩雑」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「煩雑」は「はんざつ」と読みます。
「煩雑」には、「込み入っていて煩わしいこと。
またその様子」という意味があります。
ちなみに「煩わしい」という言葉には、「心を悩ましてうるさい」「できれば避けたい」という意味や、「複雑」という意味があります。
例えば、引っ越しのための手続きを始めたとき、思っている以上に様々な手続きがあり、準備をするのが大変で、手続きのために訪れる場所が多く、面倒で避けたいと思う人も多いと思います。
このようなとき「引っ越しの手続きは、煩雑を極めている」などと、つらい気持ちを表現することができます。
「繁雑」とは?
「繁雑」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「繁雑」は「はんざつ」と読みます。
「繁雑」には、「すべきことが多すぎて、ゴタゴタしていること。
またはその様子」という意味があります。
例えば、実家暮らしを辞めて、一人暮らしを始めた人は、自分で火事をすることになります。
家事を始めたばかりのころ、洗濯や料理、洗い物やゴミ出しなど、あまりにもすべきことが多く、ゴタゴタしていると感じるのではないでしょうか。
このような様子を、「一人暮らしは楽しいが、家事が煩雑で、毎日が忙しい」などと「繁雑」を使った文章を作ることができます。
また、会社で雑用をするように命令されたとき、すべきことが多くゴタゴタするかもしれません。
このような時、「繁雑な仕事を言いつけられた」などと表現することができます。
「煩雑」と「繁雑」の違い
「煩雑」と「繁雑」の違いを、分かりやすく解説します。
「煩雑」には、「込み入っていて煩わしいこと。
またその様子」という意味があります。
一方の「繁雑」には、「すべきことが多すぎて、ゴタゴタしていること。
またはその様子」という意味があります。
とても似た意味を持つ言葉ですが、「煩雑」には「煩わしい」という意味が含まれています。
やることが多く、面倒だったり、込み入っている点は同じですが、「繁雑」とは違い「煩雑」には、「気が滅入る」「できれば避けたい」といった、ネガティブな思いが色濃くなっています。
面倒なことをすることになった時、逃げだしたい気持ちになるようなことや、嫌だなと感じることに対しては、「繁雑」よりも「煩雑」を使った方が意図が通じやすくなるでしょう。
単純にゴタゴタしているような場合は、「繁雑」を使うようにしてみましょう。
まとめ
「煩雑」と「繁雑」の違いについて見てきました。
両者には「煩わしい」か、そうでもないかという違いがありました。
「煩わしい」と感じるゴタゴタしたものに対しては「繁雑」ではなく「煩雑」を使うようにしてみましょう。