「牧歌的」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「牧歌的」

「牧歌的」という言葉は「ぼっかてき」と読み、まるで牧歌が聞こえてくるような素朴な様、情緒的な様をさしています。

牧歌とは羊飼いが喜びや悲しみを歌い、お互いに優劣を競い合うことを指すこともありますし、羊飼いが報われない恋を嘆き、恋人を賛美するために歌うことを指すこともあります。

また、羊飼いが仲間の死を悲しんで歌うこともあります。

「牧歌的」の意味

もともと牧歌というのは文化のジャンルであり、アレクサンドリアに住んでいるテオクリトスという少年が故郷であるシチリア島に思いを巡らせ、田園と羊飼いについて歌った事から始まっています。

ここから、牧歌的という表現はのんびりとした、のどかな、のびのびした、ゆったりとした、田園のような、という意味合いを持つようになったのです。

「牧歌的」の言葉の使い方

牧歌的という言葉はあまり日常会話で使われる表現ではありませんが、形容動詞として使われており、例えば「牧歌的な風景」などと使われることができます。

のどかな風景、のどかな歌、のどかな気持ち、などを指すことがあります。

「牧歌的」を使った例文・短文(解釈)

それならば牧歌的を使った表現にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは牧歌的という言葉の例文を紹介します。

「牧歌的」の例文1

「どれだけ叙情的であったとしても、都会を牧歌的とは言わない」

牧歌的という言葉には風情があるという意味合いがあります。

しかし、だからといってどれだけ風情があったとしても、都会を牧歌的と呼ぶ事はありません。

牧歌的というのはあくまでも都会から田舎を見た見方であり、田舎から都会を見て牧歌的とは言わないのです。

田舎の柔らかな風景を見て「あの風景は牧歌的」という事はありますが、例えばニューヨークのマンハッタンを見て牧歌的という事はありません。

「牧歌的」の例文2

「子供の時の淡い恋愛なんて牧歌的だよね」

誰でも子供の頃、1度や2度は恋愛をした経験を持つのではないでしょうか。

子供の恋愛というのは非常に可愛らしいもので、大人の恋愛のように戦略や策略が存在するわけではありません。

優しくしてくれたからの人が好き、あの人が優しいから一緒にいたい、などといった気持ちから子供の恋愛が発展していきます。

大人の目で子供の恋愛を見たとき、子供の恋愛は非常に牧歌的だということができます。

それは都会から田舎を見たときに感じる気持ちと同じなのではないでしょうか。

「牧歌的」の例文3

「牧歌的な地域で生活がしてみたい」

慌ただしい都会で生活をしてきた人にとって、田舎が恋しいと感じることもあるのではないでしょうか。

確かに都会には都会のプライドがありますが、それでも都会は時間が素早く流れていってしまうものですから、時間がゆっくりと流れる田舎は魅力的に感じることもあるかもしれませんね。

また、都会は常に忙しいものですが、田舎にはもっと時間がありそうだと感じる人も多いことでしょう。

そのため、定年したら田舎で住んでみたいと生活する人も少なくは無いのです。

「牧歌的」の例文4

「あの番組はとても牧歌的だよね」

最近ではテレビ番組にも様々なものがあり、まるで視聴者の怒りを煽るようなものも少なくありません。

しかし、そのように関心を煽ることによって視聴率を上げる番組はたくさんあります。

そのような中で、牧歌的な番組も存在します。

非常に穏やかで、見ている側ものほほんとした気持ちになれるなどという場合、その番組を牧歌的だと表現することができるでしょう。

しかし、牧歌的な要素だけでは視聴率が上がらないかもしれません。

人々の関心を集め、視聴率を上げていくためには牧歌的ではない要素も取り入れていかなければいけません。

そのために出演者のきわどい発言なども大切なのです。

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