「物々しい」と「仰々しい」の違いとは?分かりやすく解釈

「物々しい」と「仰々しい」の違い違い

この記事では、「物々しい」「仰々しい」の違いを分かりやすく説明していきます。

「物々しい」とは?

「物々しい」とは、「ものものしい」と読み、重々しく厳しい、大げさである、容姿態度が堂々としていて威厳のある様子などの意味があります。

もともと「物々しい」には「物し」という言葉が関わっており、「物し」は不愉快で目障り、不吉などの意味が含まれており、「物し」が派生し「物々し」という言葉が出来たと考えられており、清少納言の枕草子に「いと物々しく」という今とほぼ同じ意味で出てきます。

「物し」の意味の目障りだ不快だとの意味から、「物々し」の意味の重々しい、大げさだという意味に言葉が転じていったという事になります。


「物々しい」の使い方

「物々しい」には上述したとおり、重々しく厳しい状態や大げさである事を示す言葉です。

ですので「物々しい雰囲気」となると、「重々しく厳しい雰囲気」と言う意味となります。

また厳重という意味で使われる事もあり、「物々しい警備」「物々しい建物」という使い方をされた場合、警備が厳重だあったり、がっちりとしていて重々しく感じる建物と言った意味となります。


「仰々しい」とは?

「仰々しい」とは、「ぎょうぎょうしい」と読み、大げさであるという意味になります。

この「仰々しい」は当て字になっていて、「業業」「凝凝」などの言葉から作られた言葉と考えられています。

「仰々しい」「仰」という漢字は「あおぐ」という意味であり、大げさという意味は含まれていませんが、当て字として使用されたために大げさと言う意味も含まれるようになりました。

「仰々しい」の使い方

「仰々しい」は、大げさなさまを表す際に使用される言葉です。

物事や言動が大げさであったり、行動や文章が必要以上に堅苦しすぎたりした場合に使用されます。

悪い意味で使用される事は少なくなっていますが、大げさすぎる事を指摘する時に「その行動は仰々しすぎるのではないか」などと使用される事もあります。

「物々しい」と「仰々しい」の違い

「物々しい」「仰々しい」は、「大げさだ」という意味で「物々しい」が使用されている場合には「仰々しい」もほぼ同じ意味です。

しかし、「仰々しい」には威圧的だったり、厳重だったりする様子は含まれていませんので、そのような様子や威厳があったりする場合を表す際には「仰々しい」は使われることはありません。

まとめ

「物々しい」「仰々しい」はともに、大げさだという意味で使用ができる言葉です。

しかし、「物々しい」を使用するときには厳重や威圧的という意味が含まれるため、場合によっては「仰々しい」を使用するより「物々しい」を使用した方が適している場合があると言う事になります。

その状況や場合になどに応じて、使い分ける必要があると言えるでしょう。

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