この記事では、「物珍しい」と「珍しい」の違いを分かりやすく説明していきます。
珍しさを表す言葉はどのように使い分けするのが正しいのでしょうか。
「物珍しい」とは?
珍しいという感覚は人それぞれですが、物珍しいと感じるのは個人それぞれの物差しで感じた場合の珍しさを表した言葉です。
つまり、少し前に流行ったスイーツは既に国民の一般常識になりつつあったとしても、自分自身が知らないままに初めて食べたのなら、それは物珍しい食べ物だと感じます。
この場合、初めて食べたという体験と「これはなんと変わった食べ物なのだろうか」「また食べたい」というような好奇心が加わっています。
その感覚こそが、物珍しい状態を示しています。
他の人が珍しいと感じているか否かは関係なく、一個人の感覚で珍しいと感じれば、物珍しいという言葉が適当です。
物珍しいと感じたが、はたしてどうなのかという迷いは不要で、自分で感じた直観に従い使います。
「珍しい」とは?
一般的ではないものや事象に対して用いる言葉です。
近年は、レアケースという言葉で浸透してきました。
初めて目にするものや存在が類稀なものに対して使う形容詞です。
また、めったにない貴重なものにたいしても使います。
ただし、珍しいものが必ずしも価値あるものとは限りません。
価値観はそれぞれであるためです。
出会ったときに驚き、興味を惹かれたものを珍しいと表現します。
「ありふれた」や「ありきたり」などが珍しいの反対語に相当します。
「物珍しい」と「珍しい」の違い
物珍しいと珍しいの違いを、分かりやすく解説します。
物珍しいというのは、あくまでも個人の見解であり、自分の経験において未体験、またはほとんど体験したことのないものにたいして使う形容詞です。
他人がどんなに詳しく一般常識だと主張したとしても、自分が珍しいと感じるなら、それは物珍しいと言えます。
また、珍しいというのは一般的な視点を意識して判断します。
世間でまだ浸透していないものであれば、珍しいに該当します。
物珍しいは『あなたにとっては当たり前のものでも、私にとっては物珍しく興味津々』というように使います。
また、珍しいは『これも今となっては、珍しいとは言えなくなった』と使います。
まとめ
誰を主観として珍しいのかで、どちらの言葉を選ぶのが相応しいかが決まります。
その他大勢が良く知っているなら、珍しいとは言いません。
反対に知らないなら、珍しい状態です。
また、自分がよく知らないなら物珍しい状態。
その場合、他人が知っているのか否かは無関係。
外国人の人たちから、日本語は難しいと思われていますが、この珍しいと物珍しいという言葉の違いに戸惑うのは当然のことと言えます。
さて、今まで珍しさという感覚を漠然と使っていたならば、これからは自分の感覚ではどのように感じているのか考えてみてください。
すると、間違いなく正しいほうを選択できるようになります。