この記事では、「物言いがつく」の意味を分かりやすく説明していきます。
「物言いがつく」とは?意味
「物言いがつく」とは「ある決定事項や意見などに対して、異議が唱えられること」また「相撲において、行司の判定に対して、審判委員が異議を申し入れること」を意味する慣用句です。
「物言いがつく」の概要
「物言いがつく」の「物言い」とは、「物の言い方や言葉遣い」や「口論や口げんか」や「異議を唱えること」を意味する言葉です。
「物言いがつく」においては、「物言い」の上記の3番目の意味で使われているものです。
相撲において、「物言いがつく」と、行司と4人の審判員が土俵上で協議し、勝敗の判定を改めて行います。
その結果は、行司の判定通りの場合には「行司軍配通り」、行司の判定が覆されて勝敗が逆転する場合は「行司差し違え」と呼ばれ、また非常に微妙で勝敗が決定できない場合には「胴体として取り直し」の表現で判断が下されます。
以上の相撲の例は、一般的な意味で「物言いがつく」場合にも同じ事が言えます。
例えば、会社の会議等において、ほぼ意見がまとまりつつある場合に、参加メンバーから「物言いがつく」と、その異論を含めて議論し直しますが、その結果は「物言い」の内容ではなく、もともとの意見の大勢通りに決定される事もあれば、異論の方が正しいとして大勢の意見が覆される場合もあり、また意見が集約できず改めて後日会議をやり直すと言った方法が取られます。
すなわち、「物言いがつく」と言うのはその状況を表すものであり、その結果いかんとは関係ないと言えるのです。
「物言いがつく」と必ず意見がひっくり返るとの理解は間違いです。
「物言いがつく」の言葉の使い方や使われ方
「物言いがつく」の慣用句は、以下の様に使われます。
・『上司を含めての会議では、上司の意見に流されがちですが、勇気ある社員により物言いがつくことも少なくありません。』
・『彼は議論の渦中では黙っているのに、意見が集約方向になった時に、必ずと言っていいほど物言いをつけます。』
・『あの行司の裁きの時には、物言いがつく事が多く、しかも指し違えと結論付けられる事が多い様に思います。』
「物言いがつく」の類語や言い換え
「物言いがつく」の類語や言い換えとしては、「異論を唱える」「不服を申し立てる」「異議を申し立てる」「異見を述べる」などが挙げられます。
まとめ
「物言いがつく」とは「相撲において、行司の判定に対して、審判委員が異議を申し入れること」を意味する言葉として、見聞きする事が多いと言えます。
しかし、この慣用句は相撲だけではなく、一般的にも「ある決定事項や意見などに対して、異議が唱えられること」の意味としてしばしば使われています。
ちなみに、「物言いがつく」と再検討・再議論されますが、その結果には関係なく、とにかく「異論を唱える」行為そのものを「物言いがつく」と表現します。