この記事では、「特殊建築物」と「特定建築物」の違いを分かりやすく説明していきます。
「特殊建築物」とは?
「特殊建築物」は、学校の他病院に大型百貨店など周囲の環境に影響を与える施設群のことです。
例えば、危険物を扱う場所も周囲の環境に影響を与えますので、ガソリンスタンドも実は「特殊建築物」になります。
「特定建築物」とは?
「特定建築物」は、「特殊建築物」の延長線上にある施設で、定期的に検診を受けて安全設備に不具合が無いかどうかまでを確認する施設です。
その為、学校は、定期的に防火設備のチェックをしていますので「特定建築物」になります。
その上で、「特定建築物」は国に対して安全の報告をする義務があります。
「特殊建築物」と「特定建築物」の違い
「特殊建築物」と「特定建築物」の違いは、定期報告を必要とするかしないかです。
「特殊建築物」は実は定期報告が必要のない建築物で定期報告が必要なのは「特定建築物」という言い方に変わり、実は両者は検査項目自体は同じです。
ただ、検査後に、定期的に国に報告を必要とするかしないかという違いがあり、報告義務がある物の方が検査が絶対だということになります。
「特殊建築物」の例文
・『特殊建築物等定期調査』
この例は、学校やビルなどの建物に関する定期調査を行うことで、検査を無事に終えると報告書というステッカーや立札を貰え、それをビルなどに掲げると安全性を証明することが可能です。
「特定建築物」の例文
・『特定建築物は防火設備の検査が毎年ある』
この例は、学校などが「特定建築物」だと認定されている場合、防火設備の検査が毎年あることを意味しています。
何故なら「特定建築物」は、「特殊建築物」よりも安全性を重視した建物であることを証明するため、検査が厳しく、国に報告をしますので検査に合格していない場合、その建物の利用権利を政府側が剥脱することが可能です。
逆を返せば、防火検査に耐震検査などすべての検査に合格をすれば、超頑丈で超安全な建物であることを政府が証明したことになるため安全性の度合いがかなり「特殊建築物」と異なります。
まとめ
「特殊建築物」と「特定建築物」の違いは安全チェックの厳しさが異なります。
一応両者は検査項目は同じですが、「特定建築物」側は定期報告の義務がありこれを怠る、もしくは合格しないと建物の使用許可を国が取り上げることが可能です。
しかし、「特殊建築物」側は、報告義務が無いため、国側に報告をする必要性が無く、自治体などがその報告を知っていればよいのでその建物の使用許可は国が取り上げることはどうにかその建物の情報を知らないとできません。
ただし、「特殊建築物」で倒壊事故が起きた場合、その責任は建物の所有者と報告を行わなかった自治体に及びます。
まとめますと、定期報告が必要なのが「特定建築物」で検査内容は、実は、両者ともに同じで両者とも正確に国に安全性を報告したほうが後々施設が倒壊した場合、責任を施設の所有者のみの責任にできるというのが両者になります。