「狼藉」
狼藉というのは「ろうぜき」と読み、ものが散らかっていることや乱雑な様子を指します。
乱暴な振る舞いを指すこともあり、荒々しい振る舞いを表すこともあります。
狼が寝るときに草を踏み表すことからこの表現ができたと考えられています。
「狼藉」の意味
のざきという言葉は中国の歴史書である史記に書かれた表現です。
その言葉が日本に入ってきて、派生的な意味として乱暴な振る舞いを指すようにもなりました。
女性に乱暴を働くことを狼藉ということもあります。
狼藉を狼籍と書くのは誤りですが、このような書き間違えは非常に多いです。
戸籍の籍ではなく、草冠になります。
「狼藉」の言葉の使い方
狼藉という言葉はもともと中国から来た言葉ですので、日本語においてもあまり日常会話で使われる事はありません。
四字熟語には落下狼藉という表現があり、これは花が散っているかのようにあちこち広く散らかっている事を指しています。
乱暴を働くなどという意味で使われることが多く、昔話などでよく出てくる表現だとも言えるでしょう。
日常的に使われる表現ではありません。
「狼藉」を使った例文・短文(解釈)
それならば、狼藉という言葉を使った表現にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは狼藉という言葉を使った例文について紹介します。
「狼藉」の例文1
「彼は10代の頃、乱暴ものでよく狼藉を働いていた」
昔話などを読んでいると、若い頃に狼藉を働いていたなどという表現が使われていることがあります。
これは若い時は乱暴ものであり、暴力を振ったり、ものを盗んだり、散らかしたり、という行動をとっていたということがわかります。
ただし、このようなときには女性に乱暴を働いたという意味は持たないこともあり、ただ単にものを散らかした、盗んだ、乱暴だった、などという意味のみを持つことが多いです。
昔話やおとぎ話で使われることが多い例文になります。
「狼藉」の例文2
「彼らは金品を強奪し、狼藉を働いて帰っていった」
強盗等は金目のものを探すために狼藉を働くことが多いです。
ものを散らかして金目のものがどこにあるのか見つけなければいけません。
財布やアクセサリー、宝石など、とにかく値段が高いと思われるものを見つけるためにありとあらゆる引き出しを開けたり、店を開けたりして物色していくのです。
家に帰ったときに鍵が開いており、部屋の中のものが散らかっていたら、強盗が入ったと思って間違いないと言えるでしょう。
そのような時、狼藉という表現が使えます。
「狼藉」の例文3
「彼らは狼藉を働いて祭りを台無しにした」
1部の人たちがありとあらゆる乱暴を行い、ものを散らかし、などといった行為をとったことにより、祭りなどのイベントが台無しになってしまうこともあります。
そもそも1部の人がそのような行いをすれば、無事にイベントを遂行するどころではありませんよね。
例えば成人式などにおいても1部の成人たちが狼藉を働き、成人式が台無しになってしまうということもあります。
楽しみにしている人がいるのですから、イベントを台無しにするような事は控えたいものです。
「狼藉」の例文4
「あの国の兵士たちは女性たちに対して狼藉を働いた」
身体的に男性の方が女性よりも強いですから、男性が女性に対して乱暴働くという事は残念ながらどこの国にも起こりうることです。
歴史的には、他の国を侵略しようとした兵士たちが現地の女性に乱暴をするということもありました。
そのような問題を防ぐため、今は国連を中心として女性の人権を守ろうとする動きがあります。
女性だから、子供だからということはなく、人には人権があるのです。
ただし、先ほども述べた通り、女性に対して乱暴を働くという意味で使われる事は珍しいです。