私たちが生きている地球にはさまざまな生命が存在しています。
その種類は数えきれないほどの数で未だ確認されていない種もいるほどでしょう。
このような生命の存在を表す言葉として「生息」や「棲息」などがあるのですが、どのような意味があるかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「生息」と「棲息」の違いを分かりやすく説明していきます。
「生息」とは?
「せいそく」という読み方になる「生息」は「生物が生きつづけること」「生存」または「繁殖すること」、あるいは「人間や動物が生きながらえること」「生活すること」「動物などが繁殖すること」といったような意味を持っています。
「棲息」とは?
「棲息」も「せいそく」という読み方になるのですが、 「生物がある所に住んでいること」、ないしは「ある場所に住んで生活すること」という意味を持っている言葉です。
「生息」と「棲息」の違い
では、ここで「生息」と「棲息」の違いを見て行きましょう。
「せいそく」という同じ読み方になる言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか? 「生息」は「生物がその場所で生きて生活している」という意味を持っている言葉なのですが、その対象は人間・動物・植物といったとように幅広くなっている点が特徴でしょう。
「棲息」は、「鳥・獣などの動物がそこに棲んでいる」という意味を持っている言葉です。
このことから「生息」は「生物が生活している」という解釈になり、「棲息」は「動物が棲んでいる」という理解になることから、「生息」は幅広い生物が対象になっていることが分かります。
「生息」の例文
では、ここで「生息」の例文を見て行きましょう。
どのような文を形成することができるでしょうか?
・『ブナの生息地はかなり狭くなってきているな。これもまた地域開発によって人の手が入ることが影響しているんだ』
・『このあたりの生息分布が10年前と比べて大きく変化しているよ。これも地球温暖化が大きく関係しているんだ』
近年は地球温暖化が問題視されていますが、それによって、生物の生息域が大きく変わっていることが指摘されます。
この時に「生息」がよく使われています。
「棲息」の例文
「棲息」の例文を挙げて見ましたが、以下のようなものがあります。
・『アフリカの草原に棲息する動物たちは1年365日な大きな変化もなく生きているのだろうか。彼が何となく羨ましく見えるな』
・『魚類の棲息区域を調べてみると、外来種が入ってきたことで、かなり変化してきたと思われます』
「棲息」も自然の変化にまつわることで使われることがあります。
外来種の影響で大きく変化する地域でもこの言葉が出てくることが分かります。
まとめ
ここまで「生息」と「棲息」の意味や違いを見てきました。
特に地球環境が激変している昨今では、これらの言葉はネットやニュースでもよく目にすることが多くなっているような印象を受けます。
そのために私たちも自然に対する関心を深める必要があると思うのです。