「皆さん」と「みんな」の違いとは?分かりやすく解釈

「皆さん」と「みんな」の違いとは?違い

この記事では、「皆さん」「みんな」の違いを分かりやすく説明していきます。

「皆さん(みなさん)」とは?

「皆さん」とは、「皆」という言葉に「さん」付けして丁寧にした言葉です。

皆様と比べると、丁寧さが若干低くなります。

「皆」という言葉の意味は、その場にいる人全てを表しており、全部の人、そこにあるもの全部、全部のもの、みんなといった意味合いがあります。

また、呼びかける言葉としての意味があります。

「さん」という言葉の意味は、人を表す言葉について尊敬や親愛、丁寧などの意を表す言葉になります。

「皆さん」には、目上の立場から目下の立場に、もしくは同僚に呼びかけるような意味合いもあるため、より丁寧なことが必要とされる場合には、「皆様」とした方が良い場合もあります。


「みんな」とは?

「みんな」とは、「皆」という言葉が「撥音添加(はつおんてんか)」によって変化したもので、意味合いとしては「皆」と同じものになりますが、口語的にくだけた表現となります。

「みんな」には、全部といった意味合いがあり、場合によって人以外に対しても使われる言葉となります。

例えば、彼は私が買ってきたお菓子をみんな食べてしまったといった使い方があります。

「撥音添加」とは、「ん」を表す撥音をある言葉の中に添加することを指し、みんなの他にも、まなかが変化してまんなか、なにもが変化してなんにもなどがあります。

漢字で書くと「皆」となりますが、この場合には「みな」と読まれることが正しく、「みんな」と表記することとなります。

誤用として「皆んな」がありますが間違いですので注意が必要です。


「皆さん」と「みんな」の違い

「皆さん」は、目上の立場から目下の立場、もしくは同僚に使われる言葉で、皆様のようにへりくだった言葉というよりも、丁寧でありながら仲間意識を持ちやすい言葉といったものとなります。

注意点としては、明らかに立場が上の人に対して使うと反感を買う可能性があります。

「みんな」は、目上の立場から目下の立場に対して使われる場合もありますが、同僚やクラスメイトといった対等の共同体に対してくだけた表現として使う言葉となります。

また、全部といった意味合いを伴って人以外の対象に対して使われる可能性があります。

特異な使い方としては、みんながそう言っているといった代弁者としてのものがありますが、この場合には、自己の意見を他者も同じように持っていると思い込んで使っている場合が大半となり、言い換えれば「みんな」を使っている人の意見ということとなります。

「皆さん」は、目上の立場から目下の立場、もしくは同僚などの人に使われるのに対し、「みんな」は、同僚やクラスメイトといった対等の共同体に対してくだけた表現として使われるという違いがあります。

「みんな」には、人以外に対して使われる場合があります。

「皆さん」の例文

・『皆さんのおかげで優勝できました』
・『児童生徒の皆さんへ』

「みんな」の例文

・『みんなはお友達のことが大好きですか』
・『猫さんも亀さんも虫さんもみんな生きている掛け替えのない命です』

まとめ

「皆さん」「みんな」について説明しました。

「皆さん」は、目上の立場から目下の立場、もしくは同僚などの人に使われるのに対し、「みんな」は、同僚やクラスメイトといった対等の共同体に対してくだけた表現として使われるという違いがあります。

「みんな」には、人以外に対して使われる場合があります。

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