この記事では、「監視」と「監督」の違いを分かりやすく説明していきます。
「監視」とは?
「監視」は(かんし)と読み、意味は警戒して人や状況を注意深く見張るとこです。
最近はどこにでも設置されている見張り用カメラは「監視カメラ」と呼ばれていて、誰もが知っています。
現代は「監視社会」と言われることが多くなりましたが、それはスマホなどの発達により、ある特定の機関がデジタルで個人の情報や動向を管理できるようになったからです。
人々が暮らしやすい社会のために「見守る」のは良いことですが、「見張る」つまり監視されていると思うと決して心地よくはありません。
このように人に対して「監視」するのは、ネガディブなニュアンスを含んでいます。
「監視」と同じような意味を持つ言葉に「見張り」「番」などがあります。
荷物を置いてその場を立ち去るときなど同行者に「ちょっとこれ見張っていて」や「荷物番していて」とお願いします。
「監視」は英語だと“monitoring”、“surveillance”で表現されます。
「監督」とは?
「監督」は(かんとく)と読み、意味は何かを取り締まったり、取りまとめたりして指示を出す人です。
「監督不行き届き」は、きちんと取り締まれずに、何か不都合な結果になってしまったときに使われる言葉です。
「監督」がつく職業には「映画監督」「野球監督」「現場監督」などがあります。
一般的に仕事をするチームや組織の中でトップの位置にいて全体を取りまとめています。
「監督」は名詞ですが動詞として「監督する」との使い方をして、同じような言葉に「指揮」があります。
これは音楽の指揮をする時などではなく、「その場を指揮する」のように「その場を仕切って物事を前に進める、もしくはまとめる」という意味でも使えます。
英語で表現するなら、映画監督は“director”スポーツなら“manager”、職工なら“foreman”になります。
「監視」と「監督」の違い
「監視」と「監督」の違いを、分かりやすく解説します。
「監視」と「監督」は似たような言葉ですが、「監視」は警戒して見張ることで、何か良くないことを防ぐために行うのが一般的です。
しかし「監督」は全体をよく見て、物事を取りまとめて良い結果を出すために指示を与えることです。
例を挙げると「プールの監視員」は水の事故が起こらないように見張っている人で、「サッカーの監督」はサッカーチームが強くなるために指導する人です。
このように「監視」が「見張る」のに対して、「監督」は「取りまとめて導く」という意味があります。
まとめ
「監視」と「監督」は同じ「監」という漢字が使われていますが、意味的には違います。
「監視」という言葉には「見張られている」という緊張感が感じられますが、「監督」という言葉には「良い結果のために行う行為」との、どちらポジティブなニュアンスが感じられます。