この記事では、「相手本位」と「相手本意」の違いを分かりやすく説明していきます。
「相手本位」とは?
はじめに、「本位」には、どのような意味があるのでしょうか。
「本位」には、何かものごとなどに対し、判断するときや行動するとき、その基準になるものといった意味があり、ものごとを判断する際の基準と考えることができます。
これを踏まえ、「相手本位」の意味は、相手のことを考え、相手のことを基準に考え、自分の意見、考えは後回しにする、となります。
極力、自分の意見や考えは押し殺すものとなり、決して、良いものだとは言い切れないのが現状です。
「相手本位」で暮らしていくということは、自分自身にとっては我慢を強いられるものとなります。
そのため、ストレスに感じてしまうことも十分に考えられるのです。
「相手本位」の使い方
「相手本位で話を進める」などが「相手本位」の主な使い方です。
「相手本意」とは?
はじめに、「本意」には、どのような意味があるのでしょうか。
「本意」には、本心、真意、といった意味があり、本来の意志、もとからの考え、といった意味もあります。
これを踏まえ、「相手本意」の意味は、相手に対する自分自身の本当の気持ちを大切にしていること、相手に対する本心、といった意味となります。
「相手本意」は、自分自身の考えや意見を発することを我慢しているわけではありません。
反対に自分自身の本当の気持ちを大切にしていることを「相手本意」となるのです。
「相手本意」の使い方
「相手本意」の使い方は、「相手本意で行動する」といったように「相手本意」のあとに動詞を付け加えたものとなります。
「相手本位」と「相手本意」の違い
一見同じような意味と思われがちですが、その中身は大きく違っている「相手本位」と「相手本意」。
「相手本位」の場合、自分自身の本当の気持ちを押し殺し、すべて、相手の考えにゆだねるといった意味がある一方、「相手本意」は、自分自身の本当の気持ちを大切にし、我慢することはないと意味があり、まったく違ったものだと考える必要があります。
「相手本位」の例文
・『必ずしも相手本位で過ごすことが良いとは言い切れず、考え方を改めることをおすすめします。』
・『相手本位の考えは、自分の意見を通すことができずストレスでしかありません。』
・『相手本位で私に接してくれることは有難いですが、正直、あまり、気分が良いものではありません。』
・『相手本位の人は会議でも自分の意見を言わず、役に立たないと私は考えています。』
「相手本意」の例文
・『相手本意の人ほど、良い家族、良い友人に恵まれています。』
・『相手本意で考えることができる人は立派な人です。』
・『相手本意の考えを持つ人は、素直に「ありがとう」「ごめんなさい」を伝えることができる。』
・『私の母は、いつも、相手本意で行動してくれる優しい母です。』
まとめ
このように、まったく意味が違う「相手本位」と「相手本意」となるため、使い分けには注意が必要です。