お墓参りをすると、亡くなった方を思い出し切なくなることもあります。
この記事では、「祖先」と「先祖」の違いを分かりやすく説明していきます。
日本の美しい言葉を、学んでいきましょう。
「祖先」とは?
祖先(そせん)とは、大昔に生きていた人のこと。
DNAを辿っていくと、いずれたどり着く人々をあらわしています。
祖先は「祖」と「先」という漢字によって、成り立っている熟語です。
「祖」には、1番最初の・第一歩のという「スタート」としての意味合いがあります。
また「先」には「大昔」という訳があります。
つまり現在より、はるか昔に住んでいた人が祖先。
最初に生まれた人・大昔に生きていた動物が祖先です。
使い方としては「日本人の祖先について研究する」や「ネコの祖先は1万年前に生きていた」などがあります。
人類や動物のルーツというべき存在が祖先です。
「先祖」とは?
先祖(せんぞ)とは、その家系で代々生きていた人のこと。
家系図を辿っていくと読み取れる、おなじ血筋の人たちです。
先祖は「先」と「祖」という漢字から作られた熟語です。
「先」は過去・大昔をあらわす言葉。
そしてこの場合の「祖」には「代々」という訳が当てはまります。
つまり同じ血統をもつ一族の、代々の歴史が「先祖」になります。
自分のご先祖さまが誰なのかは、実家の家系図をしらべていくと分かります。
家系図がない場合は自治体の戸籍を調べてみると、おおよその構図が分かります。
先祖の使い方としては「秋のお彼岸に、ご先祖さまのお墓参りをした」や「ご先祖さまのお仏壇にあげる、ぼたもちを買った」そして「家系図作りのため、先祖について調べた」などが挙げられます。
先祖とは父母や祖父母より、もっと前に生きていた人のことです。
「祖先」と「先祖」の違い
どちらも同じ漢字が使われていますが、順序があべこべになっています。
「祖先」と「先祖」の違いを、分かりやすく解説します。
・より大きなスケールが「祖先」「祖先」と「先祖」はよく似ていますが、意味は少しずつ違います。
「祖先」は、人類の祖先・クジラの祖先のように、進化のプロセスとして用います。
人類や動物の歴史を辿っていったときに、どこかでたどり着く「おおもと」のことです。
それに対して「先祖」は、田中家の先祖・高橋家の先祖のように、それぞれの家で過去に生きていた人をあらわす言葉です。
同じ血を継いでいる人の集団が、ご先祖さまになります。
「祖先」はとても大きなスケールの言葉ですが「先祖」はどんな人にも関わりがある身近な言葉。
生き物の進化をあらわすのが「祖先」。
家系のルーツを知るのが「先祖」です。
まとめ
「祖先」と「先祖」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも歴史のロマンを知ることができる、深い言葉です。
祖先は進化のみなもとのこと。
人類や動物の始まりです。
対する祖先は、それぞれの家に生きていた人です。
どちらも自分のルーツを知る上で、欠かせない重要な手がかりです。