この記事では、「管理」と「管轄」の違いを分かりやすく説明していきます。
「管理」とは?
管理とは、かんりという読み方をする言葉です。
この様に漢字で表記されているのを見れば分かりますが、担当する範囲を取り締まるとかくだといった意味を持つ管の漢字に、物事の筋道とかおさめるという意味を有する理の漢字を加える事で成立した言葉となっています。
だからこそ管理は、基準から外れない様に統制するとか、設備等を保存し維持して行くという意味を持つ言葉です。
「管理」の使い方
管理は、個人や組織等が責任や役割を持って取りしきるという意味を表す際に用いられる事が多い言葉となっています。
具体的には部下を管理する、という形で人に対して用いられる事も少なくありません。
しかし同時に、マンションや公園を管理するという形で、建物や施設といった物に対してもこの管理という言葉が使用される事が多いです。
「管轄」とは?
管轄とは、かんかつという読み方をすべき言葉となっています。
文字で見れば分かる様に、取り締まるとか吹き鳴らす楽器といった意味を持つ管の字に、決まった範囲を支配するといった意味を持つ轄の字を付け足す事で生まれた言葉です。
そのため管轄は、権限を用いて支配するとか、支配が及ぶ範囲という意味合いを有しています。
「管轄」の使い方
管轄は、組織や団体が一定の権限や強制力を使って業務や地域を取りしきったり支配するといった意味で使用される事が多い言葉です。
同時に用途としては、役所や警察といった公的な機関が権限を持っている地域や範囲を示したい時にも、この管轄という言葉が使われています。
特に警察では、捜査が出来る範囲か否かを管轄内とか管轄外といった表現で示す事が少なくないです。
「管理」と「管轄」の違い
管理と管轄は、2文字目が理と轄という分かり易い違いが見られます。
ですがどちらも、取りしきるというニュアンスの意味を持っているので混同する恐れがある言葉同士です。
もっとも意味の違いを明確にすると、管理の方は主に個人が役割意識や責任感を用いて取りしきる際に、使用すべき言葉となっています。
一方の管轄の方は、組織や団体が権限を駆使して取りしきったり、支配する際に使われる言葉です。
「管理」の例文
・『昇進した事で少ないながらも部下の管理を任される様になりました』
・『校内で事故が多発した事に関しては、学校側の管理不行き届きに原因があると考えられます』
「管轄」の例文
・『この地域は管轄外なので、うちの署には捜査権はありません』
・『彼は国土交通省が管轄している機関に配属されました』
まとめ
2つの言葉はどちらも最初に、管の文字が使用されていますが、2文字目は理と轄という明確な違いがあります。
更に持つ意味合いも似通った所はありますが、管理の方は主に個人が役割意識や責任感から取りしきる時に使用すべき言葉です。
管轄の方は、組織や団体が権限を用いて取りしきる時に主に使われています。