どんなものにも詳しい人がいることに驚くことがあります。
例えば、コンビニのスイーツに関しては数年前から全て把握していて、それぞれのチェーン店のプリンの種類と味付けの違いをベースに、それぞれの人の好みに合わせてどのの何が良いかの推薦ができる人もいます。
さて、ここで使った「詳しい」とはどういう意味でしょうか。
改めて考えるとわからなくなります。
また、似たような言葉である「精しい」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「精しい」と「詳しい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「精しい」とは?
「精しい」は、「くわしい」と読みます。
まずは、読み方に戸惑うことも多い言葉です。
しかし、意味としては単純で、「細かいことを知っている」ということを表す言葉です。
次に解説する「詳」の言葉の方が圧倒的に使用されることが多いのですが、わざわざ「精」の方を使って、それこそ「細かいニュアンス」を出そうとする場合もあります。
英語では、「familiar」が近いでしょう。
「詳しい」とは?
「詳しい」とは、やはり「細かいことを知っている」状態のことです。
この意味で使用する時には、ほとんどの場合こちらの「詳」の字を使うのですが、それは、こちらの方が「新しい言い方」であることが関係しています。
以前は、特に書き言葉としては「精」も同じくらい使われていたのですが、なぜか急に使われなくなり、使うのは年齢の高い人が多くなったので、余計に廃れていったという事情があります。
英語では、「detail」が近いでしょう。
「精しい」と「詳しい」の違い
「精しい」と「詳しい」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、音も同じだし、「細かいことまでよく知っている」という意味では同じです。
しかし、ちょっとしたニュアンスの違いはあります。
それは2つの熟語を比べてみるとわかります。
すなわち「精通」と「詳細」です。
これをみると、「精しい」の方が「通じている」あるいは「知っている」ということがメインになっている言葉であるのに対して、「詳しい」の方は「細かいことまで」の方がメインの言葉であることがわかります。
「精しい」の例文
「精しい」の例文は以下のようになります。
・『大学で、考古学を学んだので、遺跡発掘に関しては精しいです』
・『音楽理論に精しい人にとっては、楽譜を読むのは簡単なことでしょう』
「詳しい」の例文
「詳しい」の例文は以下のようになります。
・『これに関して詳しい話が聞きたいのであれば、後ほど事務所に来てください』
・『目的地にはタクシーに乗ればすぐに行けますが、詳しい道順は運転手に任せてください』
まとめ
この記事では、「精しい」と「詳しい」の違いを、解説してきました。
この2つの言葉のように、似たような意味で、同じ発音だけど、漢字が違うという言葉はたくさんあります。
例えば、「精算」と「清算」、「条例」と「条令」、「速攻」と「即効」などがそれに当たりますが、そんな言葉を他にも探してみるのも面白いかもしれません。