この記事では、「素直」と「従順」の違いを分かりやすく説明していきます。
「素直」とは?
素直とは、純粋でまっすぐな心を持つ人の特徴です。
人を疑うことなく、心から信じることができます。
また、心のきれいな人は漏れなく素直です。
素直は往々にして誉め言葉であり、裏表のない人であるために信頼できると思われ、一定の評価が得られます。
ただし、「素直すぎる」と言われた場合は、褒めるニュアンスの裏側に別の意味が込められることもあります。
それは、「まっすぐなだけじゃ生きていけない」というように、もう少し他人に対して疑いの目を向けることも覚えなければバカを見るという教訓的な意味合いで使われるわけです。
つまり、子供ならば素直さを良しとして生きていけますが、大人になればそれだけでは不十分。
上手く世の中を渡っていくための悪知恵も時には身を助けてくれるという大人目線のアドバイスです。
誉め言葉ではありますが、使い方によっては欠点を指摘する言葉にもなります。
「従順」とは?
従順とは、誰かの指示やルールに対して疑うことなく盲目的に従うことを示す言葉です。
忠誠心に長けているので、会社などの組織でリーダーの指示に疑問を挟むことなく実行する姿は潔く、重宝される存在と言えます。
ただし、指示を出すリーダーには好かれる性格ですが、主体性に欠けるという欠点を持ち合わせています。
最初は従順であることが評価されたとしても、従順さだけが取り柄となると人の上には立てません。
なぜなら、従順であることは誰かの指示に従うだけで良いのですから、自ら考える必要がないからです。
人に従うだけでは成長することは不可能で、そういった意味で模範を示す立場にはなり得ないと言えます。
「素直」と「従順」の違い
「素直」と「従順」の違いを、分かりやすく解説します。
非常に似た言葉として、無意識に用いられることの多い素直と従順ですが、やはり違いはあります。
まず、心が無垢であるために人に対して公平な気持ちで接することができるのは素直だからです。
相手に先入観や悪感情を持たないために、とても話しやすくどんな人からも好かれる性格の持ち主と言えます。
あまりにも裏表がない性格故に、子供っぽいと思われることもあります。
また、従順はとにかく言われるがまま、何ら疑問を持たずに従う人のことです。
実際は何を思っているのかはさて置き、言われたことを迷わず実行するので、忠誠心が強いタイプと言えます。
ただし、従うことだけに秀でているために自ら行動することはできません。
心がピュアである素直、心とは無関係にとにかく従う従順は、似ていても別の特徴を持ち合わせています。
まとめ
自分に対して言われたとしたら、素直と従順ではどちらが嬉しい言葉であるか考えてみてください。
心のままにまっすぐ行動する素直、ひとまず言われた通りに従ってしまう従順。
生きていれば、とにき素直でいることが良しとされ、別の場面では従順でなければならないこともあります。
程よい忖度が身を助けると覚えておきましょう。