「終息」と「終結」の違いとは?分かりやすく解釈

「終息」と「終結」の違いとは?違い

この記事では、「終息」「終結」の違いを分かりやすく説明していきます。

「終息」とは?

「終息(しゅうそく)」とは、「好ましくない物事が終わること・問題となっている状態が終わること」を意味しています。

「終息」という表現には、「混乱している(世の中を騒がせている)問題や現象が終わること+混乱が終わって落ち着くこと」といった意味のニュアンスが含まれています。

「終息」の同音類義語に「収束(しゅうそく)」もあります。

「収束」というのは、「物事がまとまって落ち着くこと・混乱が収まって落ち着きを取り戻すこと」を意味している言葉です。

「収束」「終息」とは違って、「混乱・騒動が落ち着いて終わること」という段階までのニュアンスを持っていません。


「終結」とは?

「終結(しゅうけつ)」とは、「ある物事が終わること(完全に終わるさま)・問題や物事が終わって完結すること」を意味しています。

「終結」という言葉には、「それまで続いていた物事や現象がきっちりと終わること」「そこで最終の結論・結果が出て完全に終わるさま」といった意味のニュアンスがあります。

例えば、「長期にわたる隣国との紛争が終結しました」という文章からは、「その時点で完全に終わって、短期間で再び紛争になる可能性が極めて小さい」といった意味合いを読み取ることができます。


「終息」と「終結」の違い

「終息」「終結」の違いを、分かりやすく解説します。

「終息」「終結」も大まかな共通の意味合いとしては、「ある物事・問題などがそこで終わること」を示しています。

ただし「終息」「ある物事・問題がそこで終わって落ち着くこと」に意味の重点があり、その問題が長期的スパンでは「息を吹き返して再発する可能性」を持っています。

「終結」のほうが「終息」よりも、「そこで完全に終わる・そこで結着や結論が出ることによって終わる」といった意味合いが強い違いを指摘できます。

また「終息」には「好ましくない混乱や物事が終わる」のニュアンスが強くありますが、「終結」「好ましくない事象や混乱以外の一般的な物事」についても使われるという違いもあります。

「終息」の例文

・『新型コロナウイルスの感染蔓延が終息するまでは、飲食店や旅行業の景気が大きく回復する可能性は低いでしょう。』

・『黒人の虐待に象徴される人種差別問題に抗議する暴力的なデモが終息しても、アメリカ社会の根本にある人種やコミュニティの分断は残されたままです。』

「終結」の例文

・『海外の長編ドラマは終結するまでに1年以上の期間を要することもあり、サブスクの動画配信でまとめて見ても時間がかかります。』

・『全長が2キロ以上にも及ぶ海底トンネルの工事が終結するまで、この地域は船でしか海の両岸を渡ることができませんでした。』

まとめ

この記事では、「終息」「終結」の違いを説明しましたがいかがでしたか? 「終息」とは「世の中を騒がせている出来事・混乱が終わって落ち着くこと」を意味していて、「終結」「ある物事が完結して終わりを迎えること」を意味している違いを挙げることができます。

「終息」「終結」の違いについて詳しく調べたい人は、この記事の解説をチェックしてみてください。

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