スケジュールに関する言葉で間違いが起きると大きなトラブルに繋がります。
間違えやすい言葉としてよく使われるのが「終日」と「全日」です。
どちらも日程案内などでよく見かける言葉ですが具体的にはどのような意味なのでしょうか。
今回は、「終日」と「全日」の違いについて解説します。
「終日」とは?
「終日」とは「一日中」という意味で使われる言葉です。
「終日」とは「一日が終わるまで」という意味でありすなわち「朝から晩まで一日中」という意味になります。
一般的には日付が変わるまでを意味しますが、美術館の開館時間やイベントの開催時間など終わりの時間が決められている場合はその「終わりの時間までずっと」という意味でも使われます。
「終日」と表現する場合や中断時間などの例外を含みません。
昼休みや休憩時間なども「終日」の指す時間帯に含まれます。
ビジネスにおいては「勤務時間が終わるまでずっと」という意味で使われます。
「終日外回り営業」という場合は勤務時間の間ずっと外回り営業をしているという意味になります。
この場合はプライベートな時間については「終日」には含みません。
電車やバスなどの運行案内では「終日運転」という言葉があります。
これは深夜にも休むことなく一日中運転を続けるという24時間運行の意味で使われます。
「終日」の使い方
・店内を終日禁煙にする。
・決算前なので終日帳簿の整理に追われる。
・台風の接近により総武線の終日運休が発表された。
・パーク内では終日飲食禁止となっている。
「全日」とは?
「全日」とは「期間内の全ての日」という意味の言葉です。
ある一定期間を設定したとき、その期間内全部という意味で使われるのが「全日」です。
例えば、開催期間10日間のイベントにおける「全日」は開催期間中全てにあたる10日間を指します。
開催期間が1カ月なら1カ月全ての日、10年間なら10年全ての日を指すのが「全日」です。
「全日」の指す期間に上限はありません。
特に期間を指定することなく「全日」という場合は「ずっと」という意味になります。
上限はありませんが加減はあり少なくとも丸一日以上を指して使われます。
反日など一日より短い期間をさして「全日」と表現することはなく、最も短い「全日」は「丸一日」を指します。
「全日」の使い方
・ゴールデンウィーク中は全日予約でいっぱいだ。
・大会が開催された3日間は全日雨だった。
・明日から日曜日まで全日試合が行われる。
・コンサートは全日空席が目立ち、散々な客入りに終わった。
「終日」と「全日」の違い
「終日」と「全日」の違いは「期間の違い」です。
「終日」が指すのは一日もしくは営業時間など活動時間としての一日中です。
「全日」が指すのは復数の日をまとめた全てであり「期間中」を意味します。
「終日」は最長で丸一日ですが「全日」は最低で丸一日と意味する長さが異なります。
まとめ
「終日」と「全日」は似たような表現に思われがちですが意味するものは全く違う別の言葉です。
意味を取り違えると大きなトラブルになりかねないので指している内容を正確に理解しておきましょう。