大学には学ぶ内容に応じて様々学部がありますが、違いがわかりにくいのが「経営学部」と「経済学部」です。
どちらも似たような印象を受ける学部ですが具体的な違いは何なのでしょうか。
今回は、「経営学部」と「経済学部」の違いについて解説します。
「経営学部」とは?
「経営学部」とは、「企業経営や組織運営に関わる学問を学ぶ大学の学部」を指す言葉です。
経済活動において「経営」は非常に重要な役割を担います。
個人から集団へと活動の主体が変遷する歴史やそれにともなって誕生した数々の理論や実践データなどを通じこんにちにおける企業経営とはなにか、理想的な企業経営には何が必要化などの知識を体系的に学ぶのが「経営学部」の目的です。
主な分析対象として「企業」に注目するのが「経営学部」の大きな特徴です。
経済理論においては利益を追求するための集団と定義される企業ですが、現実的に見るとその運営は必ずしも利益追求だけを目的に行われるものではなく様々なファクターが影響します。
企業の意思決定やそれに伴う影響を考察しメカニズムを解き明かそうとするのが「経営学」でありそのような学問を専門に学ぶ学部が「経営学部」です。
「経営学部」の使い方
・大学は経営学部を受験する。
・ベンチャーの起業を目指しているので経営学部で学びたい。
・経営学部で学んだことを実践に活かす。
・大学に経営学部が新設された。
「経済学部」とは?
「経済学部」とは、「社会全体に関わる経済関連の学問を学ぶ大学の学部」を指す言葉です。
「経済学部」では「経済学」全般を学びます。
経済学や科学や文学などと比べると比較的新しい学問です。
歴史もせいぜい数百年程度ですがそれは学問として成立して以降の話であり、経済活動そのものは人類が誕生してた時から存在していました。
「経済学部」では人と人との間で行われる営みすべてが学問の対象です。
人間のあらゆる行為を取引に置き換えて個撮するのが「経済学」であり、それを教えるのが経済学部」です。
扱う内容は非常に幅広く世界規模の経済の動きから一対一の商取引まで、「経済学部」ではその全てを学問として教えています。
「経済学部」の使い方
・経済学部に願書を提出する
・一番学生が多いのは経済学部だ。
・経済学部の授業内容はとてもレベルが高い。
・就職に有利なのは経済学部だ。
「経営学部」と「経済学部」の違い
「経営学部」と「経済学部」の違いは「研究対象の規模」です。
「経営学部」が対象にするのは「企業」です。
個人経営から世界規模のコングロマリットまで実際の規模はさまざまですが、基本的には市場に参加するプレイヤーとしての企業を対象にした学問を専門取り扱います。
「経済学部」が対象にするのは経済そのものです。
国や自治体、あるいは世界など非常に大規模なものも研究対象として取り扱います。
企業経営を専門に研究する「経営学部経営学科」も存在します。
経済における企業活動を研究するのが「経営学部」で、社会全体を研究対象とするのが「経済学部」という違いで区別されています。
まとめ
「経営学部」と「経済学部」は似たような学部だと思われがちですが実際に学ぶ内容や研究対象を比べると違いは明らかです。
経済分野でも学べる内容は全く異なります。
受験するならそれぞれの特徴をよく調べて目的にあった学部を選択してください。
