この記事では、「絶無」と「皆無」の違いを分かりやすく説明していきます。
「絶無」とは?
まったくないという意味です。
前にも先にもまったくないと強調した意味合いがあります。
まったくとは、完全に、すっかり、ぜんぜん、けっしてという意味です。
そのため、1つもないことをいいます。
「絶」は、たちきる、やめる、「無」は、ない、存在しないという意味を持つ漢字です。
このことからも、「絶無」とは、ないという意味であることがわかります 事故はない方がいいものです。
事故が起これば、怪我人や死者が出る可能性があります。
車の事故の場合は、車やぶつかった物の破損などもあります。
事故があっていいことはありません。
事故がまったくないように目指したいということは、「事故の絶無を目指す」と表現できます。
これから先、事故件数0を目指すといった意味です。
「絶無」の使い方
まったくないことを指して使用します。
1つでもある場合には使用しません。
物や人など数えられるものだけでなく、価値のような数えられない者にも使用されます。
「皆無」とは?
「皆無」には3つの意味があります。
1つめは、まったくないです。
学校では、授業の前に出席がとられます。
そのときに、出席していない人が1人もいないことを「欠席者は皆無」といいます。
1人でも欠席者がいた場合は、この言葉が指すものではありません。
猫にもいろいろな性格があり、警戒心が強いものもいれば、そうでないものもいます。
警戒心が強いものは、人間が近づこうとするだけで逃げてしまいます。
一方、そうでないものは、人間が触れても逃げることがなく、自ら近づいてくることもあります。
人の手から食べものを食べることもあります。
警戒心をぜんぜん見せないことを「警戒心が皆無」ということができます。
物や人など数えられるものだけでなく、警戒心のような数えられないもののこともいいます。
2つめは残らずです。
すべて、ことごとくといった意味になります。
3つめは、下に打ち消しの語を伴って、まったくという意味です。
この場合は副詞として使用します。
「皆無」の使い方
まったくないという意味で使用をします。
物、人、要素、安っぽさといった雰囲気など、さまざまな事柄に使用できます。
「絶無」と「皆無」の違い
どちらの言葉も同じ意味です。
しかし、使い方に違いがあります。
前者は前にも先にもまったくないと、まったくないことを強調するいい方になります。
「絶無」の例文
・『事件の絶無を目指したい』
・『規則違反をする者は絶無だ』
・『ここに存在するものは絶無だ』
・『選択肢は絶無』
「皆無」の例文
・『観客は皆無だった』
・『経験者は皆無だ』
・『希望者が皆無』
・『購入する可能性は皆無だ』
まとめ
2つの言葉には、まったくないという意味があります。
意味は同じなのですが使い方が違い、「絶無」の方はまったくないことを強調したい場合に使われます。