昔から使用されているリジットと呼ばれる防縮加工が施されていないデニム生地を使ったこの新品のジーンズを洗濯すると、大きさにもよりますが、数インチは縮みます。
購入する場合は、そのことを前提に大きいサイズにする必要があります。
ここで使用した「縮む」という言葉はどういう意味でしょうか。
また、似た言葉として「緩む」という言葉もありますが、違いは何でしょうか。
この記事では、「緩む」と「縮む」の違いを分かりやすく説明していきます。
「緩む」とは?
「緩む」とは、「一定の大きさや長さの物が一時的に大きく(長く)なる」という意味です。
一番よく使われるのは、靴紐を締めて結んだ状態で、激しく動くと「緩ん」で、締め付けが緩くなるような状態を表す時です。
ベルトが「緩む」ような場合にも使用されます。
英語では「loosen」で、直訳すると「ルーズになる」です。
「縮む」とは?
「縮む」とは、「一定の大きさや長さの物が変化して、小さく(短く)なる」という意味です。
対義語は「伸びる」で、「伸び縮み」という表現もあります。
英語では、「shrink」です。
ラップが密着した状態で販売されているものを「シュリンク・ラップ」と呼びますが、この「シュリンク」です。
「緩む」と「縮む」の違い
「緩む」と「縮む」の違いを、分かりやすく解説します。
2つの言葉は、ともに「一定の大きや長さを持っていた物の大きさや長さが変化する」ということを表す言葉ですが、変化の仕方と、変化後の状況が異なります。
変化の仕方を見てみると、「緩む」は「大きさや長さが増大する」ということで、「縮む」は「大きさや長さが縮小する」と言う違いがあります。
また、変化後は「縮む」に関しては元に戻るケースは少ないのですが、「緩む」の場合は、元に戻るケースが多いと言えます。
「緩む」の例文
「緩む」の例文は以下のようになります。
・『靴紐が緩まないように、強く結んだら取れなくなってしまいました』
・『ズボンのゴムが劣化して緩んでしまったので、新しいゴムに交換したら元に戻りました』
「縮む」の例文
「縮む」の例文は以下のようになります。
・『リジッド・デニムのジーンズは、必ず縮むので、あらかじめ大きめのサイズを購入しなければなりません』
・『子供の洋服は縮むと言われますが、実は子供の方が成長しているのです』
まとめ
この記事では、「緩む」と「縮む」の違いを、解説してきました。
序文でご紹介したリジッドデニムの話ですが、縮むことを前提にしたデザインがあります。
前あき部分が、ジッパーではなく、ボタンを使用しているのは、縮んだ場合にも問題なく開閉できるからです。
「ボタンフライ」と呼ばれるこのデザインは、今では大変人気があります。
これは、機能的なデメリットをデザインに生かすことによってメリットに変えるという逆転の発想であり、いろいろなケースで、ビジネスに役立つでしょう。