この記事では、「胸糞悪い」の意味を分かりやすく説明していきます。
「胸糞悪い」とは?意味
「胸糞悪い」の読みは「むなくそがわるい」、もしくは「むねくそがわるい」です。
「悔しいことやしゃくに触ることがあり、腹立たしい」や「不愉快なことがあって胸がすっきりしない」と言った状態を比喩的に表現する言葉です。
「胸糞悪い」の概要
「胸糞悪い」と言う言葉の意味は、前項で記した通りですが、ここで使われている「胸糞」について、少し詳しく考えてみたいと思います。
辞書を調べると、「胸糞」とは「胸」を卑しめて表現する言葉だと記載されています。
確かに、「胸糞」は汚い言葉の印象があり、納得できる点もあります。
しかし身体の部位と「糞」の言葉が組み合わされた「目糞」や「鼻糞」や「耳糞」は、実際に身体のその部位から出るものがあるのに対して、「胸糞」は実体のない比喩的な意味となっているのがなぜかと言う疑問が残ります。
「胸糞」と言う表現が使われるようになったのは、むかむかと吐き気がする際に、何か胸に不快なものが詰まっている感覚がする事から来ています。
この胸に詰まった感じのするものを「胸糞」と表現し、実際に吐き気がして体調が悪い事を「胸糞悪い」としていたのです。
この実際に体調が悪くてむかむかする状態から転じて、精神的にむかむかする状態を主に表現する言葉となったのです。
以上がこの慣用句の由来です。
先の疑問は、これで解消できたでしょうか。
この「胸糞悪い」と言う言葉は、「胸糞が悪い」と「が」を付けて使われる事もあります。
また「糞」の漢字が難しい事から、ひらがな表記として、「胸くそ悪い」とされる場合も少なくありません。
「胸糞悪い」の言葉の使い方や使われ方
「胸糞悪い」の言葉は、『親が重役だと言う理由で実力もないのに課長になったのに、偉そうに講釈を垂れるのを見聞きすると胸糞悪い。』や『最近は、幼児虐待に関する胸糞悪い事件がしばしばニュースで報道されています。』や『彼は上司におべんちゃらを使い、同僚や後輩を踏み台にして、出世した。
その彼が、すました顔で話すのを見るたび、胸糞悪いと感じるのは、私だけではないでしょう。』の様に使われます。
「胸糞悪い」の類語や言い換え
「胸糞悪い」の言葉は、そのニュアンスに応じて「腹立たしい」や「忌々しい」や「苛立たしい」や「煩わしい」 と言い換える事が出来ます。
まとめ
「胸糞悪い」とは、「悔しいことやしゃくに触ることがあり、腹立たしい」や「不愉快なことがあって胸がすっきりしない」ことを意味する言葉です。
「胸糞」とは、元々はむかむかと吐き気がする際に、何か胸に不快なものが詰まった感じがする、その「詰まったもの」を指す言葉で、実際に吐き気がして体調が悪い事を「胸糞悪い」と表現していました。
それが転じて、精神的な面に比喩的に使われる様になり、現在の意味となったものです。