この記事では、「葬斂」の意味を分かりやすく説明していきます。
葬儀にまつわる言葉を、正しく理解していきましょう。
「葬斂」とは?意味
葬斂(そうれん)とは、ご遺体を棺におさめること。
火葬をおこない、お墓にほうむることです。
お葬式にまつわる一連の流れを「葬斂」と呼んでいます。
「葬斂」は「葬」と「斂」という漢字から成り立っています。
「葬」には「ほうむる、埋める」という意味があります。
また少々難しい「斂(れん)」には、棺におさめるという訳があります。
亡くなった方を大切にあつかい、あの世に送り出してあげること。
そうした弔いのセレモニーが「葬斂」です。
お葬式の改まった言い方が葬斂になります。
「葬斂」の概要
「葬斂」という言葉が広く知られるようになったのは『チェインクロニクル』というRPGゲームです。
ゲームの中にはアイザックという、葬斂者の肩書きをもつキャラクターが登場します。
葬斂者というのは、納棺士のこと。
「おくりびと」と呼ばれることもあります。
亡くなった方のお召し物を交換し、清らかな状態にして棺におさめる職業のことです。
海外では「おくりびと」のことを「エンバーマー」と呼んでいます。
亡くなった方に命を吹き込み生前に近い姿に整えることが、エンバーマーの大切な役目です。
日本でもエンバーマーの技術を伝える専門学校や養成校が生まれています。
清らかなお別れをサポートする、大切な職業のひとつになっています。
「葬斂」の言葉の使い方や使われ方
「葬斂」はこのように用います。
・病気で亡くなった叔父のために、葬斂の儀式をおこなった。
・終活について学ぶために、葬斂にまつわる本を読んだ。
・祖母の葬斂が終わったあと、何だか物悲しい気持ちになった。
「葬斂」とは亡骸を棺におさめて、火葬をおこないお墓に埋葬すること。
それらのセレモニーをまとめて、葬斂と呼んでいます。
そのため「葬斂」は近しい人が亡くなったとき、終活について考えるとき、お葬式にまつわるシーンなどで用います。
不幸をあらわす言葉なので、使われるシーンは限られてきます。
「葬斂」の類語や言いかえ
「葬斂」にまつわる類語には、このような言葉があります。
・葬儀
・葬式
・荼毘に付す
・喪に服す
・おくりびと
荼毘に付すとは、火葬をおこなうこと。
荼毘というのはインドの言葉で「ご遺体を清める」という訳があります。
また「喪に服す」というのは、亡くなった方の死を悼んで、追悼の意をあらわすことです。
また滞りなく葬斂ができるように、サポートをおこなう人を「おくりびと」や「エンバーマー」と呼んでいます。
まとめ
「葬斂」の意味や使い方を、改めておさらいしました。
「葬斂」とは、亡くなった方のご遺体を清めて棺におさめること。
火葬をおこない、あの世に気持ちよく送り出してあげることです。
「葬斂」の類語には、葬儀や追悼などがあります。
葬斂は悲しいものですが、故人にお別れを告げるための大切な儀式です。