この記事では、「蒐集」と「収集」の違いを分かりやすく説明していきます。
「蒐集」とは?
「蒐集」には2つの意味があります。
一つは、散らばっているものをひとつにまとめるです。
家庭で出たゴミは、ゴミの日に出すと市区町村で回収してくれます。
ゴミを出す場所は地域によって決まっており、いくつかの地点に点在しています。
ゴミを集める車は、いくつかあるゴミを置く場所をまわっています。
つまり、散らばっているものをひとつにまとめているのです。
これは「ゴミを蒐集する」ということができます。
もう一つの意味は、趣味や研究などのために集めるです。
好きなものを集めている人は少なくありません。
たとえば、切手、フィギュア、トレーディングカード、鉱物などです。
切手が好きな人なら、切手だけを何種も集めます。
フィギュアが好きな人なら、フィギュアだけを何種類も集めます。
研究で何かを集めることもあります。
たとえば、昆虫です。
昆虫を集めて、それぞれの昆虫を調べるのです。
こういった集める行為を意味しています。
「蒐集」の使い方
集めるという意味で使用をします。
集めるものは、散らばっているものや、趣味や研究のためのものです。
「収集」とは?
「収集」には2つの意味があります。
一つは、散らばっているものをひとつにまとめるです。
秋になると落ち葉がたくさん出ます。
玄関先などに落ち葉が広がっていると見た目が悪いので、一つの場所に集めて片付けることでしょう。
この一つの場所に集めることを「収集」といいます。
もう一つの意味は、趣味や研究などのための集めるです。
楽しみとして、何かを集めている人はいると思います。
たとえば、硬貨、鉱物、食品サンプル、文房具などです。
鉱物が好きな人なら、通販で探したり、鉱物のイベントに参加したり、ショップに出かけたりして、集めることでしょう。
文房具が好きな人なら、大型文房具店に出かけたり、通販で探したりして、集めることでしょう。
こういった好きで集めることを「収集」といいます。
研究目的で集めるものも意味しています。
たとえば、文献です。
さまざまな文献を集めて、そこからいろいろな考えを導き出していくのです。
「収集」の使い方
集めるという意味で使用をします。
ひとつのところに集めること、趣味や研究などで集めることをいいます。
「蒐集」と「収集」の違い
どちらの言葉も意味は同じです。
しかし、「蒐集」は趣味で集めることを指して使用されることが多いです。
「収集」は趣味で集めるだけでなく、散らばっているものをひとつにまとめる意味でも使用されます。
他にも使用している漢字に違いがあります。
「蒐」は音読みで「シュウ」となります。
常用漢字表にはない漢字です。
「収」も「シュウ」と読みます。
この漢字は常用漢字です。
まとめ
どちらの言葉も意味は同じです。
違いは漢字です。
常用漢字表にのっているのか、そうでないのかという点が違います。