「衰える」と「劣る」の違いとは?分かりやすく解釈

「衰える」と「劣る」の違い違い

この記事では、「衰える」「劣る」の違いを分かりやすく説明していきます。

「衰える」とは?

「衰える」とは、力、機能、勢いなどが弱くなることです。

年齢を重ねると、運動などしていない場合、筋肉が減少をしてきます。

筋肉は体を動かすために必要で、高い力を出すためにも必要になります。

20代、30代ころはペットボトルのフタを簡単に開けることができたのに、70代、80代になってくると難しくなることは珍しくありません。

これは、ペットボトルのフタを開けるための力が弱くなったからです。

このような状態は、体の機能が「衰える」、筋力が「衰える」ということができます。

年齢を重ねると、見た目の面でも「衰え」たと感じられることがあります。

たとえば、肌のたるみです。

20代ころには顔の肌がピーンとしていた肌も、年齢を重ねるとピーンとしたハリがなくなってきます。

これは、コラーゲンやエラスチン、顔の筋肉などが弱くなってきたためです。

「衰える」は年齢を重ねなくても起こることがあります。

これまで頑張ってやってきたことなのに、急にやる気がなくなった場合、これは気力が「衰える」ということができます。

年齢に関係なく起こることです。


「衰える」の使い方

力、機能、勢いなどが弱くなることについて使用をします。

弱くなったと感じられるのは、弱くなかったという時期があるからです。

つまり、弱くなかったときと比べてという意味を含むことになります。


「劣る」とは?

「劣る」とは、他のものと比べて、能力、価値、質、数量などが低いことです。

100m走のことで考えてみます。

AさんとBさんが100m走をしました。

タイムは、Aさんが13秒、Bさんが20秒です。

走る力は能力ということができ、2人の走る能力を比べると、Aさんの方がBさんよりも速く優っているといえます。

そして、BさんはAさんよりも「劣って」いることになります。

「劣る」の使い方

能力、価値、質、数量などが、他と比べて低いことについて使用をします。

比べるものがないと「劣って」いるのかわからないので、比べるものがあるときに使用する言葉です。

自分以外のものと比べて使うことが多くあります。

「衰える」と「劣る」の違い

「衰える」は、力、機能、勢いなどについていう言葉で、弱くなることです。

「劣る」は、能力、価値、質、数量などについていう言葉で、他と比べて低いことです。

何についてなのかという点と、弱い、低いという点で意味が異なります。

「衰える」の例文

・『肌が衰える』
・『筋肉は年齢を重ねるとともに衰える』
・『長期間の入院で体が衰える』
・『樹の成長する勢いが衰える』

「劣る」の例文

・『兄と比べると身体能力が劣る』
・『戦闘能力が劣る』
・『制度が劣ることは仕方がない』
・『質が劣る』

まとめ

「衰える」は弱いこと、「劣る」は他と比べて低いことで、違う意味を持っている言葉です。

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