この記事では、「裏事情」と「秘密」の違いを分かりやすく説明していきます。
「裏事情」とは?
外側からは簡単に知ることができない、物事の様子や背景という意味があります。
七夕の短冊を書くことで考えてみます。
七夕の短冊を書いたら、笹あるいは竹に取り付けるのが一般的です。
取り付けたものは、誰でも見ることができます。
つまり、自分の書いたものを他の人に読まれてしまうのです。
そのため、他の人に見られても恥ずかしくないことを書いたり、かっこいいことを書いたりする人がいます。
ある人は短冊に「世界平和」と書きました。
これを見た人たちは、「この人は優しい人なのだな」と感じました。
しかし、優しい人だから「世界平和」と書いたのではありません。
実は「『世界平和』と書いてくださいね」と頼まれていたのでした。
この事実は外側からは知ることができません。
物事には、外側からは知ることができない部分があるのです。
その部分を指して「裏事情」といいます。
「裏事情」の使い方
外側からは知ることができない、物事の様子や内容のことを指して使用します。
外から簡単に見ることができないこと、他の人が知らないことをいいます。
「秘密」とは?
「秘密」には3つの意味があります。
1つめは、他の人に教えたり、見せたりしないことです。
自分が恥ずかしい写真を持っていたら、それを人には見せないでしょう。
こういった行動を意味しています。
2つめは、多くの人に広く行き渡っていないことです。
宇宙のことについては、知られていないことが多くあります。
研究によってわかったことでも、専門家だけが知っており、一般の人は知らないことがあります。
これは、多くの人に広く行き渡っていないといえます。
3つめは、人に伝えたくない奥の手です。
「成功の秘密」など、大切にしている方法のことをいいます。
「秘密」の使い方
見せないようにする、気づかれないようにする、伝えないようにする、といった意味で使用をします。
これらの行為は意図的に行われます。
ただし、2つめの意味は、意図的ではなく自然とそうなってしまうことがあります。
「裏事情」と「秘密」の違い
どちらの言葉にも、人に知られていないという意味合いがあり、似ているように感じますが、意味合いが違います。
前者の言葉は、裏側に隠されているものという意味合いです。
一方、後者の言葉は、知られないようにするという意味合いです。
「裏事情」の例文
・『裏事情があるに違いない』
・『裏事情を話してくれた』
・『裏事情を教えてくれるだろう』
・『建築現場の裏事情』
「秘密」の例文
・『いつまで秘密にできるだろう』
・『秘密の調味料を使う』
・『秘密にされてきた魔法』
・『おいしさの秘密』
まとめ
似ているような意味を持っている2つの言葉ですが、一方は隠されていること、もう一方は見られたり、気づいたりされないようにすることで、意味合いが異なります。