この記事では、「補完」と「補足」の違いを分かりやすく説明していきます。
「補完」とは?
補完とは、ほかんという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を目にすれば明らかな事ですが、欠けた所を継ぎ足して埋めるといった意味がある補の漢字に、やり遂げるとか欠けた所がない等の意味を持つ完の漢字を付け足す事で成立している言葉となっています。
だからこそ補完は、不十分な所を補う事で完全なものにする、といった意味を表すのです。
「補完」の使い方
補完は、補う事により完全にする、といった意味合いを表現したい時に用いるべき言葉となります。
なので必然的に対象は、完成していないとか不完全であると見なしているという意味合いも込められてしまうのです。
お陰で、他人が作ったものや作品等に対して、補完する、という言葉使ってしまうと失礼にあたってしまう可能性は十分にあるので、使用する際には注意しなければなりません。
「補足」とは?
補足とは、ほそくという読み方をすべき言葉となっています。
文字で表記されたこの言葉を見れば直ぐに理解出来ますが、足りない所をおぎなうといった意味の補の字に、十分にあるやたりる、あしといった意味を有する足の字を加える事で成立している言葉です。
そのため補足とは、不十分な所を付け足して補う事を意味しています。
「補足」の使い方
補足とは、十分ではないと思える所に付け足しを行う際に用いるべき言葉です。
例えば説明が不十分だと感じられた場合には、補足説明、といった言葉で説明を加えるといった意味を表す事が出来ます。
他にも資料だけでは分かり難い所で、説明を補足する、といった形でこの言葉が駆使されたりするのです。
「補完」と「補足」の違い
補完と補足の文字を見比べれば直ぐに、2文字目が完と足という明確な違いがある事に気付きます。
ただし最初の文字が同じ補であり、更に不十分な所を補うといった同じ意味合いを持つのでややこしい部分もあるのです。
ですが同じ様な意味合いでも、ニュアンスが違うのでそこを抑えれば使い分けを行う事が出来ます。
まず補完は、足りない所を補う事により完全なものにする、という意味を表す言葉です。
一方の補足は、十分でない所を補うという意味ですが、補完の様に付け足す事で完全にする、という様な意図はありません。
「補完」の例文
・『新商品がヒットしたお陰で、去年の赤字分を見事に補完出来ました』
・『現在、入力内容の不備を自動的に補完するシステムを開発しています』
「補足」の例文
・『資料では分かり難い部分は、口頭で補足させて頂きます』
・『私の作成した書類には不十分な箇所があったので、先輩に補足して貰いました』
まとめ
2つの言葉は、最初の文字は同じ補ですが2文字目に完と足という明らかな違いを見付ける事が可能です。
もっとも共に、不足している所を補うという意味を持っているので混同してしまう部分もあります。
ただし補完は、不十分な所を補う事で完全にする、という意味がある言葉です。
対する補足も、十分でない所を補う事を意味しますが、完全にするという意味合いまでは込められていません。