洋裁のブログなどを見ていると、ふとした言葉に迷うことがあります。
この記事では、「襟首」と「襟ぐり」の違いを分かりやすく説明していきます。
ベストな言葉を選ぶ、ヒントにしていってください。
「襟首」とは?
襟首(えりくび)とは、首の背中側のこと。
いわゆる、うなじのある所です。
ワイシャツで襟首といったら、エリの部分になります。
首回りに付いている布地のことです。
襟首とは首の後ろから、肩にかけてのパーツです。
後頭部の髪の毛が生えている所から、下を指すことが多いので「うなじ」や「首筋」と同じような意味合いで用いられます。
昔ながらの学生服なら、詰襟やカラーと呼ばれる場所が「襟首」にあたります。
ちなみに最近のファッション業界のトレンドは付け襟です。
デコラティブで華やかな付け襟が、国内外で大人気になっています。
首もとにボリュームが生まれると小顔に見え、顔周りがぱっと華やかに見えるメリットがあります。
「襟ぐり」とは?
襟ぐり(えりぐり)とは、ネックラインのこと。
首回りの円いラインのことです。
おもに自分で洋服を仕立てるとき、ソーイングの世界で用いる言葉です。
襟ぐりとは「襟の形にえぐる」こと、また「襟の形に切り抜く」ことから生まれた言葉です。
襟ぐりを正しく測っておくと、首回りがヨレっとならない見映えのいいシャツがつくれます。
ちなみに襟ぐりを直線で測ったサイズを「襟ぐり幅」と呼んでいます。
襟ぐり幅が短めのものは、フォーマルで紳士的な印象。
襟ぐり幅が広いものは、胸もとに余裕が生まれるのでカジュアルでセクシーに見えます。
最近は襟ぐりにも、色々なデザインが生まれています。
ラウンドネックは女性らしい丸みを帯びた襟ぐりのこと。
オフショルダーは肩をあらわに出した、夏らしいネックライン。
ヘンリーネックは小さな襟が付いた、おしゃれなデザインの襟ぐりです。
「襟首」と「襟ぐり」の違い
どちらも「襟」という言葉が付いているので、違いが分かりにくいです。
「襟首」と「襟ぐり」の違いを、分かりやすく解説します。
・ソーイングは襟ぐり
襟首は首のうしろのパーツのこと。
いわゆる、首筋のことです。
一方で襟ぐりは、ネックラインのこと。
洋服の首回りを指した言葉なので、主にソーイングの分野でつかわれる言葉です。
型紙をおこしたり、洋服をリフォームしたり、通販ショッピングで寸法を調べるときに用います。
よく使われるのは「襟首」ではなく「襟ぐり」になります。
まとめ
「襟首」と「襟ぐり」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも「襟」が付いているため似ていますが「襟首」は首の後ろ側のこと。
ワイシャツの後ろ部分をあらわしています。
それに対して「襟ぐり」は洋裁のネックラインのこと。
首回りのデザインを決めるとき、洋服の寸法をチェックするときに用います。
ソーイングの世界でよく使われるのは「襟首」ではなく「襟ぐり」です。
襟ぐりはファッションのテイストを決める大きな要素になるので、丁寧にデザインを決めておきましょう。