「要望」と「願望」の違いとは?分かりやすく解釈

「要望」と「願望」の違い違い

この記事では、「要望」「願望」の違いを分かりやすく説明していきます。

「要望」とは?

「要望」は(ようぼう)と読み、期待や望み通りに物事を実現させることを求めるのことを意味する言葉です。

同じような意味を持つ言葉には、「願い」「要求」「依頼」があります。

親しい間柄では「お願い」と言うのが一般的です。

「私のお願い聞いて」がその例になります。

しかしビジネスやかしこまったシーンになると「こちらの要望を聞き入れていただけますか」などのように「要望」を使います。


「要望」の使い方

「する」という使役動詞と一緒に「要望する」と使う以外にも、「要望に応える」「要望が通る」「要望を聞き入れる」などの表現方法があります。


「願望」とは?

「願望」は(がんぼう)と読み、何かを強く望むことを意味します。

実際に実現できるかどうか全くわからないことでも、「こうなったら良い」と希望や夢を持つことです。

この「願望」が使われている言葉でよく耳にするのが「結婚願望」です。

実際に結婚できるかどうかは全くわからない状態でも、とにかく結婚したいと願う気持ちのことです。

同じような意味を持つ言葉には、「願い」「欲求」などがあります。

また願望がさらに強くなると「熱望」「切望」などと表現します。

誰かが「結婚を熱望/切望している」と言えば、その人は「どうしても結婚したくてしょうがない」気持ちを持っていることになります。

「願望」の使い方

「願望」「願望がある/ない」「願望を抱く」「願望を持つ」など「ある/ない」「抱く」「持つ」と一緒に使われます。

また「結婚願望」のように「〇〇願望」と表現されることもあります。

「要望」と「願望」の違い

「要望」「願望」も何かを願うという意味が含まれています。

「要望」は自分ではなく周囲に対して「こうして欲しい」と求めることですが、「願望」は自分自身に望み願うことです。

つまり「要望」は他人に向かっての願いで、「願望」は自分の内側から湧き出る自分の将来への望みを意味します。

また「要望」はある程度実現できる可能性が多いのに対して、「願望」は実現できる見通しは定かではありません。

「要望」の例文

・『そんな難しい要望は聞き入れることはできない』

・『相手の要望に応えられるように、必死で頑張った』

・『国民の皆さまのご要望に沿って、改革を進めていきたいと考えています』

・『この件については、どのようなご要望がおありなのでしょうか?』

「願望」の例文

・『この年齢になると、結婚願望はとっくに消えている』

・『彼は将来についてどんな願望を持っているのか話してくれた』

・『痩せたい願望はあるけれど、なかなか実行できない』

・『今の唯一の願望は、生まれ故郷を一目見ることです。』

まとめ

「要望」「願望」は同じような言葉だと勘違いする方もいます。

「要望」は他人に対して「こうして欲しい」と求めるのに対して、「願望」「そうなったら良いなあ」と自分で自分の将来に望むことです。

この二つの言葉の違いをしっかりと頭に入れておきましょう。

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