「要望に沿う」とは?意味や言葉の使い方を解説

「要望に沿う」とは?意味と使い方

「ご要望に沿う」の意味は相手が要望する事を達成する事、期待通りに実行する事を表現するのに使用される慣用句です。

この「ご要望に沿う」を本記事で詳細に解説すると共に。

使われ方の例や類似語や言い換えについても説明したいと思います。

「ご要望に沿う」の解説

最初に要望と言う言葉がどういうものかを考えて見ます。

要望とは相手に対して望み期待の実現を強く求める言葉として使われるものです。

要望に似た言葉として希望が上げられます。

しかしこの両言葉は似てはいますが、ニュアンスが異なります。

希望はある物事が確実にそうなるかどうかに限らず、強く望む事です。

すなわち、希望は現実的な望みと非現実的な望みの両行のケースで使用されますが、「要望」は現実的な望みを強く求める場合に使われる言葉なのです。

一方で、「沿う」と言う言葉の意味は、長く続いているものに、離れないように付き従う事を意味する言葉で、「沿」を使った熟語である沿道や沿線を考えると理解しやすいと思います。

この意味から、強い「要望」を何とか実現しようと付き従う事の表現として「沿う」が使用されるのです。

また「そう」の漢字としては「添う」というのがありますが、こちらは人に寄り添う時に使用されるもので、「要望」は人そのものではなく、人の強い望みなので、これに「そう」ことの意味なので「沿う」の漢字が当てられるのです。


「ご要望に沿う」の使われ方

・『利用客のご要望に沿うべく、駐車場を増やすことにしました。』

・『市民のご要望に沿うべく、検討を重ねましたが、予算の都合からお応えする事は出来ないと言う結論に至りました。何卒ご了承ください』

この例の様に、要望を受けた事に対して、その結果を報告する際にしばしば使用されます。


「ご要望に沿う」の類語や言い換え言葉

「ご要望に沿う」の類似語としては、「ご要求に沿う」「ご期待に添う」「ご要望」を置き換えたものや、「ご要望に従う」「沿う」の部分を置き換えたものや、さらに両言葉を換えて、「ご要求に従う」「お求めに従う」等がほぼ同義として使用されます。

なお「希望に沿う」は解説の項で説明した様に、希望と要望のニュアンスが異なるため、「ご要望に沿う」の置き換えとしては使用しない方が良いと言えます。

意味と使い方
意味解説辞典