この記事では、「視覚」と「視野」の違いを分かりやすく説明していきます。
「視覚」とは?
「視覚」とは、「しかく」と読み、目の動作全般についての総称となっています。
「視覚」は五感の一つであり、「視覚」を表す目の動作は多岐に渡ります。
例えば、色を見分ける「色覚」、物体の形状などを見分ける「視力」、後述する広範囲を見渡す「視野」などがあり、これらは全て「視覚」という言葉で表されます。
「視覚」は人が行動する上で、はじめに得る感覚と言っても過言ではないため、「視覚」によって得られる情報量は非常に多くなります。
「視覚」を表す表現として「見る」という行動が挙げられますが、「見る」事によって対象の全体像や色合いなどを瞬時に判断する事が出来るため、「視覚」という感覚の重要度は極めて高いと言えるでしょう。
この「視覚」に関わる様々な能力について、一部が悪くなったりする場合があり、人によって、色の識別ができなかったり、視力が失われていたする事を総じて「視覚障害」と呼ばれます。
「視野」とは?
「視野」とは、「しや」と読み、「視覚」が数多く有する能力のひとつです。
「視覚」は、自分の目を動かす事なく見る事が出来る範囲の事を指し、正常とされている「視野」は片目で左右90度から100度ほど、下側に70度、上側に60度とされています。
もちろん両目になるとこの範囲は広くなります。
人間の「視野」は顔の平面上に目が位置しているため、顔の左右に目のある動物より視野は狭くなります。
この「視野」は、人間が実際に目で見る「視野」だけではなく、色々な道具によって補強する事ができます。
例えば、乗用車を運転する際に必ず確認する各種ミラーを使用する事によって、目だけでは補いきれない部分の「視野」を広く見渡す事が可能です。
このように「視野」は、自分の目だけで見る情報だけではなく、それを補助する道具などを使用した場合も「視野」となります。
「視覚」と「視野」の違い
「視覚」と「視野」の違いは、目の関する動作全般を総じて「視覚」と呼ぶ事に対し、「視覚」の中のひとつの能力が「視野」となります。
よって「視覚」と「視野」は共に目の動作や能力に関する言葉となりますが、「視野」については様々な道具で補う事が可能です。
「視覚」の例文
・『五感のひとつとされている視覚であるが、事故によりそれを失ってしまった』
・『自然の美しい色合いをじっくり堪能出来ているのは、視覚という感覚があるためだ』
「視野」の例文
・『事故を起こさないように、ルームミラーで後方の視野をしっかり確認した』
・『草食動物は顔の横に目がついているが、視野を広くし肉食動物の捕食から逃げるためだと言われている』
まとめ
「視野」とは、目の全般的な働きを表す「視覚」の中のひとつの能力という事になります。
「視野」の他に、「色覚」や「視力」などの能力も併せ持っています。
これらの「視覚」全般を、人は意識せず使って、物の色や大きさなどを判別しているのです。