この記事では、「親族」と「親戚」の違いを分かりやすく説明していきます。
「親族」とは?
親族とは、しんぞくという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を目にすれば直ぐに分かる事ですが、縁続きの身内やしたしいといった意味を持つ親の漢字に、祖先を同じくする集団や家柄等の意味の族の漢字を付け加える事で完成した言葉となっています。
だからこそ親族は、血縁関係や婚姻関係のある人々とか親類を表すのです。
「親族」の使い方
親族は、民法上の規定で六等親以内の血族や配偶者と、三等親内の婚族に対して使用される言葉となっています。
ちなみに婚族とは、結婚する事により成立した親族の者同士を表現する言葉です。
なのでそちらは三等親内とより狭い関係に対してのみ、親族にあたるという規定となっています。
ただし五等親を超えると大抵の人は同じ血族という意識が薄れるので、法律上はともかく現実的には、そういった人達に対して親族という言葉を用いる事はほとんどないです。
「親戚」とは?
親戚とは、しんせきという読み方をする言葉となっています。
文字で表記されたこの言葉を見れば明らかな事ですが、血縁のある身内やおやといった意味を有する親の文字に、身内とか悲しむといった意味がある戚の文字を組み合わせる事で成立している言葉です。
そのため親戚は、血縁や婚姻により結び付きがある人を表します。
「親戚」の使い方
親戚は、血縁や婚姻といった結び付きがある者同士を表現する際に使われる言葉です。
元々血縁関係がある人に対しては勿論、婚姻により結び付きが出来た人に対しても、親戚です、とか、親戚同士、といった形で言葉で表現する事が少なくありません。
ですが親戚という言葉は、法律上では用いる事がない言葉となっています。
なので特に規定はなく、かなり遠い結び付きの相手でも縁があれば、親戚と呼ぶ事が可能です。
「親族」と「親戚」の違い
親族と親戚は、文字を見比べれば2文字目に族と戚という明確な文字の違いがある事が分かります。
ただしどちらも最初は親の文字が付き、更に血縁や婚姻関係に関連して使用される言葉であるため混同する恐れのある言葉同士です。
もっとも親族は民法上でその範囲が規定されており、六等親以内の血族と配偶者に加え、三等親内の婚族を示す言葉となっています。
一方の親戚は法的な規定はなく、シンプルに血縁と婚姻により結び付きが存在する人を表現する言葉です。
「親族」の例文
・『私の兄と彼の姉が結婚した事で、私達は親族となりました』
「親戚」の例文
・『あそこにあるのが親戚のおじさんがやっているお店です』
まとめ
2つの言葉は最初に同じ親の漢字が付くものの、2文字目は族と戚という違う漢字が用いられています。
お陰で表す意味合いにも、幾分違いが見られるのです。
まず親族はその範囲が民法で規定されており、六等親内の血族と配偶者に、三等親内の婚族を表現する際に使用する言葉となっています。
対する親戚は特に細かい法律上の決まりはなく、血族や婚族を大雑把に表す言葉です。