この記事では、「観客」と「聴衆」の違いを分かりやすく説明していきます。
「観客」とは?
演劇やスポーツなどを見る人です。
「観客」は料金を支払ってみる人を主に指しています。
演劇やスポーツなどを見るためには、それらが行われている劇場や競技場に入る必要があります。
その場所に入るためには、入場料を支払います。
見る対象となるものは、演劇、スポーツ、映画などです。
ストリートパフォーマンスのような、たまたまそこを通ったらやっていたから見ている人のことではありません。
この場合は無料で見ることができるからです。
また、この言葉は名所を見る人のことを指しているのではありません。
旅行などに行って、各地の名所を見ることがあるでしょう。
何かを見ている人ですが、「観客」とは場所を見る人のことではありません。
演劇やスポーツなどについても、劇場や競技場などに行って見る人を意味しており、テレビやパソコンなどで見る人ではありません。
「観客」の使い方
演劇やスポーツを見る人のことを指して使用します。
料金を支払って見る人を主にいいます。
「聴衆」とは?
「聴衆」には2つの意味があります。
一つは、講説や説法などを聞きに集まった人です。
講話とは、ある事柄について、わかりやすく説き聞かせることです。
説法とは、仏教の教義を教えて聞かせることです。
ラジオの収録を見られることがあります。
しかし、ラジオは見ることよりも聞くことが重視されるので、ラジオを聞きに集まった人たちのことも「聴衆」ということがあります。
もう一つの意味は、法会の際に、経文を講義する僧の話しを聞く僧です。
また、経文を講義する僧と質問に答えたりする僧、これら以外の僧です。
「聴衆」の使い方
2つの意味がありますが、どちらも聞く人という意味合いがあります。
日常的には僧のことではなく、一般の聞く人のことを指して使用されています。
テレビを耳だけで楽しむことがありますが、聞いているだけの場合でも、その人を指して「聴衆」とはいいません。
「観客」と「聴衆」の違い
どちらの言葉も人を指していますが、何をする人なのかという点に違いがあります。
前者の言葉は、見る人を指しています。
演劇、スポーツ、映画、バレエなどを見る人のことです。
オーケストラやオペラなどは、聞くということもできますが、演奏している様子や歌っている様子なども重視されます。
そのため、こういったものを見る人も「観客」といいます。
後者の言葉は、講説や説法を聞く人のことです。
「観客」の例文
・『スタジアムは観客でいっぱいだった』
・『ボールは観客席にまで飛んで行った』
・『観客を魅了することは間違いないだろう』
・『涙する観客もいた』
「聴衆」の例文
・『聴衆の前で演奏を披露した』
・『多くの聴衆が集まった』
・『聴衆から大きな拍手がわきあがった』
・『聴衆に感謝の言葉を述べる』
まとめ
どちらの言葉も人を指していますが、見る人なのか、聞く人なのかという点に違いがあります。