この記事では、「言う勿れ」の意味を分かりやすく説明していきます。
「言う勿れ」とは?意味
「言う勿れ」とは、「ある言葉を言ってはいけない」を意味している文語的(書き言葉的)な表現です。
「言う勿れ」という言葉はシンプルに説明すれば、「(その言葉を)言うな」という発言の禁止命令を示唆しているのです。
「言う勿れ」は現代語の言い回しではなく古語的な言い回しであるため、現代の一般的な話し言葉のやり取りの中で使用されるケースはまずありません。
また「言う勿れ」のフレーズが近年注目されている理由として、田村由美さんの描くミステリー調の漫画「ミステリと言う勿れ」の影響があります。
この漫画の人気は高く、2022年1月期のフジテレビ系の「月曜日9時のドラマ枠」で、テレビドラマ化(菅田将暉主演)されることがすでに決まっています。
「言う勿れ」の概要
「言う勿れ」という表現は、「言う(いう)」と「勿れ(なかれ)」を組み合わせてつくられている古語的あるいは文語的な表現になります。
「言う」は「ハ行四段活用動詞の言うの連体形」であり、「勿れ(なかれ)」は「形容詞のなしの命令形」になります。
それらの意味から、「言う+勿れ=言う勿れ」で「言ってはいけない・言うな」を意味していることになります。
現代語として「言う勿れ」が普段の日常生活やコミュニケーションで使われることはほぼありませんが、田村由美さんの描くミステリー系漫画「ミステリと言う勿れ」のタイトルでこの言い回しが若い人たちにも知られるようになりました。
田村由美さんの漫画「ミステリと言う勿れ」は、2017年1月から「月刊フラワーズ(小学館)」で連載されています。
「言う勿れ」の言葉の使い方や使われ方
「言う勿れ」の古語的な言葉は、「その言葉を言ってはいけない・言ってはダメ」という意味で使う使い方になります。
「言う勿れ」は現代語の表現ではないので、一般的な口語(話し言葉)として使われるケースはほぼありませんが、「文語的(書き言葉的)な表現としての語呂の良さ・インパクトの強さ」があるので、小説・漫画などの文章で使われることがあります。
現代語で「言うな」と禁止の言い方をするよりも、「言う勿れ」と言ったほうが文語(書き言葉)としての味わいやキレの良さがあるので、あえて「言う勿れ」を決めゼリフやタイトルなどで使用する場合は多いのです。
「言う勿れ」を使った例文(使用例)
・『世の中には生きたいと思いながら死ななければならない運命にのみ込まれる人もいるのだから、軽々しく死にたいなどと言う勿れ。』
・『まだ誰が犯人なのかについての決定的な証拠はないのですから、特定の人が犯人であるという決めつけは言う勿れ。』
・『諦めて投げ出さない限りはまだ勝利の可能性はゼロではないのだから、最後の最後まで泣き言は言う勿れ。』
まとめ
「言う勿れ」という古語的な表現の意味や概要について解説しましたが、いかがでしたか? 「言う勿れ」とは、「言ってはいけない(その言葉を発言することの禁止)」を意味している文語文法にのっとった表現になります。
「言う勿れ」という古典的な言い回しの意味をリサーチしたい人は、この記事を参考にしてみて下さい。