「調停」と「審判」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「調停」と「審判」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈違い

この記事では、「調停」「審判」の違いを分かりやすく説明していきます。

「調停」とは?

調停とは、第三者が当事者の間に入ることによって、紛争の解決を図り、裁判のように勝ち負けを決めるのではなく,話合いで双方が合意することで紛争の解決を図る手続きとなっています。

個人同士の紛争だけではなく、企業同士の紛争でも調停の成立を目指すことがあり、調停が成立しなかった場合は審判に移行するケースもあります。

裁判所の調停によって離婚が成立する「調停離婚」、地方裁判所や簡易裁判所で行われる「民事調停」と家庭裁判所で行われる「家事調停」がよく使われる言葉です。

調停には調停委員が参加します。

調停委員は非常勤の裁判所職員となり、原則として40歳以上70歳未満の弁護士や医療関係であれば医師、大学教授、財務経理関係であれば公認会計士、建築に関わる民事調停では不動産鑑定士、建築士などの主に国家資格を持つ(必須ではありません)専門家が選ばれるほか,状況に合わせて地域社会に密着して幅広い活動をした人などから選ばれています。


「審判」とは?

裁判所において使われる言葉では、ある事件を審理して判断、または判決を下すことを指します。

弁護士をつけることが可能で、弁護士のより専門的な知識を背景に自分に有利な結果に近づけることも出来ます。

裁判と同様、審判は「起こす」という言い方で始まり、「審判が下る」という言い方で終わります。

訴訟と異なり、解決までが短くなっており期日は3回までとなっています。

また、費用面でも訴訟より安い点もメリットで裁判より起こしやすくなっています。

家庭裁判所で行う家事審判、それに含まれる離婚審判や労使関係などに対する労働審判、特許審判、海難審判などが主な審判です。

なお、審判という言葉は野球の審判員など、スポーツの試合中のルールを司る役割の審判を指す言葉でもあります。

また、裁判での勝利を強調したいときなどに神の審判が下るという言い方もします。


「調停」と「審判」の違い

「調停」「審判」の違いを、分かりやすく解説します。

調停は第三者と当事者たちによって話し合いによる紛争解決をはかるものとなっており、紛争内容に応じた調停委員が派遣され、家庭裁判所や民事裁判所で行われます。

調停がうまくまとまらなかった場合の紛争解決方法が審判や訴訟となります。

審判では弁護士をつけることも可能になります。

訴訟より短時間で終わり費用も安くなっていることから、訴訟の前段階のものとも言えるでしょう。

審判から調停に戻すというケースも進行次第ではありえます。

なお言葉として審判はスポーツの審判という言葉もありますが調停は裁判の用語のみとなります。

まとめ

「調停」「審判」は訴訟と比べた場合、前の段階となっており、話し合いで収めるという方向が調停となり、調停がうまく行かなかった場合に行われるのが審判です。

審判の時点でも時間的・費用的負担は訴訟よりも低くなっています。

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