「論調」と「口調」の違いとは?分かりやすく解釈

「論調」と「口調」の違いとは?違い

「語り口」にまつわる言葉は、いくつかあります。

この記事では、「論調」「口調」の違いを分かりやすく説明していきます。

その場にふさわしい語句を覚えていきましょう。

「論調」とは?

論調(ろんちょう)とは、議論の傾向のこと。

新聞やテレビなど、メディアの方向性をあらわす言葉です。

論調は「論を調べる」と書きます。

この場合の「論」とは意見や見解のこと。

そのグループがこの問題をどう受け止めて考えているか、あらわしたものです。

「調べる」には「確かめる」という意味もあります。

メディアや新聞の言い分をよく聞いて、考えをまとめたものが「論調」になります。

論調とはメディアの、受け止め方のこと。

そのため「否定的な論調」「同情的な論調」そして「好意的な論調」など「~的」という言葉とセットで用いられることが多いです。

報道の傾向をしめすものが論調です。


「口調」とは?

口調(くちょう)とは、話し方の特徴のこと。

声の調子や話すリズム、そのときの感情など「その人の話し方」を伝えるものです。

口調は「口の調べ」と書きます。

「調べ」というのは、メロディのこと。

つまり口から発した言葉が、メロディになって流れてくるものが「口調」です。

私たちは相手と会話するとき、その人の話し方で「その人の心情」を推し量ろうとします。

つまりその人の気持ち、特徴をあらわしたものが「口調」です。

「淡々とした口調」「強い口調」「おだやかな口調」「やさしい口調」、このように口調はその場の雰囲気をあらわす形容詞と一緒にもちいます。


「論調」と「口調」の違い

どちらも「調べる」という漢字が入っているため、紛らわしいです。

「論調」「口調」の違いを、分かりやすく解説します。

・報道機関の論調、個人の口調
「論調」「口調」の違いは、誰が発言をしているかです。

新聞社、テレビ局、海外メディアなど、報道機関の主張が「論調」です。

それに対して個人の話し方をあらわすのが「口調」です。

論調は「各メディアがその問題をどのように伝えているのか」報道の傾向をまとめたもの。

一方で口調は、その人の声のトーン、話し方、口ぶりなどをあらわしたものです。

報道機関の見解を伝えるものが論調。

個人の言葉の調子をあらわすものが口調です。

そのためグループなど、大勢の意見をまとめたものが論調。

1人の口ぶりが、口調になります。

どちらも「調べる」という漢字が付いていますが、意味はまったく異なります。

まとめ

「論調」「口調」の違いを分かりやすくお伝えしました。

論調はテレビ局や新聞社、海外メディアなど、報道機関の主張や見解のこと。

あるニュースをどう伝えているか、まとめたものです。

また口調はその人の声色やトーン、話し方の特徴をあらわしたもの。

やさしい口調、きつい口調など、形容詞と一緒につかっていきます。

上手に2つの言葉の使い分けをおこない、生活にうまく取り入れていきましょう。

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