この記事では、「警告」と「警報」の違いを分かりやすく説明していきます。
「警告」とは?
「警告」には2つの意味があります。
一つは、悪いことが起こらないように、あらかじめ知らせることです。
口で伝えることも、文書で伝えることも含みます。
険しい山道を車で走行していたとします。
この道には、崖が崩れそうなところがあります。
もしも崖が崩れてきたら、車ごと下敷きになってしまい、命が危険にさらされる可能性があります。
悪い事態が起こる可能性があるのです。
そのことは、道路標識が知らせてくれます。
「落石注意」などの標識です。
この標識が行っていることが「警告」が意味するものです。
この場合だと、崖が崩れて誰かがつぶされてしまう前に、あらかじめ知らせてくれています。
もう一つの意味は、柔道の反則で技ありと同等になるものです。
「警告」の使い方
あらかじめ告げ知らせるという意味で使用をします。
なぜ告げ知らせるのかというと、悪いことが起こらないようにです。
悪いことが起こらないように、という目的以外で告げ知らせることには使用しません。
「警報」とは?
災害や危険が近づいていることを人々に注意したり、準備を促したりするものです。
また、その知らせです。
天気はある程度予想できます。
あと何時間すると大雨が降りそうだということも予想可能です。
あらかじめ危険がやってくることがわかっていれば、それについて注意をしたり、準備をしたりすることができます。
たとえば、大雨の場合だと、安全な場所に避難をする、土嚢を積むなど、何かできることがあります。
しかし、誰でもが天気を予想できるわけではありません。
そこで、気象庁などが天気を予想し、それにもとづいて危険だと判断されれば「警報」が出されます。
これは、災害・危険が近づいていると人々に注意をし、逃げるなど災害・危険への準備を促すためのものです。
「警報」の使い方
災害や危険が近づいているときに使用される言葉です。
AさんがBさんに伝えるなど個人的なことではなく、「災害警報」や「警報器」など、公の立場から伝えることや、多くの人に伝えることに使用されます。
「警告」と「警報」の違い
注意をするという点で意味が似ているのですが、同じことではありません。
前者は、悪いことが起こりそうだと告げ知らせることです。
あらかじめ注意することを意味しています。
後者は、災害や危険について使用する言葉です。
これらが近づいていることを伝えて、注意をしたり、準備をしたり促すことをいいます。
「警告」の例文
・『何度も警告をする』
・『警告灯がついている』
・『専門家が警告をする』
・『以前から警告されていたことだ』
「警報」の例文
・『警報が発令された』
・『警報器が鳴っている』
・『洪水警報が出された』
・『警報が出る可能性がある』
まとめ
注意をするという意味が似ている2つの言葉ですが、「警告」は悪いことが起こらないようにあらかじめするもの、「警報」は災害や危険に対してされるものという違いがあります。