この記事では、「貧相」と「質素」の違いを分かりやすく説明していきます。
「貧相」とは?
「貧しい」「人相」と書いて、「貧相」。
周りの人から、いかにも貧乏そうに見える人のことを意味しています。
髪形や服装、身に着けているもの、持っているものなどから見て、貧乏に違いないと見えてしまう人を指しています。
「貧相」の場合、実際に貧乏であるかは関係ありません。
例え、実際にはどれだけお金持ちであっても見た目が貧乏そうなら「貧相」ということになります。
「貧相」な人の特徴を例に挙げるなら、髪がボサボサ、小汚い、洋服が安っぽい、表情に覇気がない、肌が汚い、生活感が丸見え、などとなります。
「貧相」の使い方
容姿を意味する言葉として用いられることが多い「貧相」。
「貧相な顔」や「貧相な身なり」、「貧相な体」、「貧相な髭」、「貧相な髪の毛」などとなります。
「質素」とは?
「質」の「素」と書いて、「質素」。
「素」には、ありのままといった意味があり、そこから、ありのままの姿、飾り気がないこと、素朴といった意味が「質素」にはあります。
また、見た目だけではなく、実際の生活においても、贅沢などは行わず倹約で、つつましい暮らしをしていることも意味しています。
「質素」の場合、一般的には生活レベルが平均以下の人を意味しますが、実際にそうであるとは限りません。
お金があっても好んで「質素」な生活を送っている人も多く、「質素」イコール「貧乏」ではありません。
「質素」の使い方
飾り気がない容姿やつつましい生活を意味する「質素」。
「質素な暮らし」や「質素な食事」、「質素な家」、「質素な生活」などといった使い方があります。
「貧相」と「質素」の違い
パット見た目で判断することができるのが「貧相」。
必ずしも見た目だけで判断することができないのが「質素」です。
どちらも、貧しいさまを表す言葉ですが、見た目だけで判断が可能か、そうでないか、といった違いがあります。
「貧相」の例文
・『結婚する際、実家の母から「ご近所さんに貧相にみられるような身なりは絶対にしないように」と注意されました。』
・『あの人は、とても貧相に見えますが、実は大金持ちのおばあさんらしいです。』
・『ダイエットに成功したものの、痩せすぎてしまい貧相な体になってしまいました。』
・『必ずしも貧相な人が貧乏とは限りません。実際、私の父はガリガリで見た目は貧相ですが、会社の経営者です。』
「質素」の例文
・『昔から、質素な暮らしを続けてきました。』
・『質素な生活は、無駄なものを買うこともなく節約にもなりおすすめです。』
・『僕は、質素で控え目な彼女のことを好きになりました。』
・『質素な生活でも良いので、彼と幸せな家庭を築きたいと思っています。』
まとめ
以上が、「貧相」と「質素」の違いです。
見た目で判断できるか、できないか、といった違いがある「貧相」と「質素」。
どちらにしても、必ずしも「お金がない人」とは限らないということだけは勘違いせずに覚えておくことが大切です。