「買えない」と「買わない」の違いとは?分かりやすく解釈

「買えない」と「買わない」の違い違い

この記事では、「買えない」「買わない」の違いを分かりやすく説明していきます。

「買えない」とは?

「買えない」は、買える状態ではないという意味です。

文法的に見てみると「買えない」「買う」の可能動詞「買える」に助動詞「~ない」を付けた、動詞の否定形になっています。

「買う」が可能な状態を否定している、すなわち「買える(状態)ではない」「買うことができない」という状況を表しています。

一般に「買えない」とは、事情によってものが買える状態ではないことを指す言葉です。

多くは購買意欲があるものの、買い物にあてる資金がない、ものが売っていない、買い物をする時間的な余裕がない、といった理由を含んでいます。


「買えない」の例文

・『家計に余裕がないから、そんな高い物は買えないよ』

・『店に行ったら、すでに売り切れていて買えなかった』


「買わない」とは?

「買わない」は、あえて買うことをしない状況です。

文法的に見てみると「買わない」「買う」の未然形「買わ」に助動詞「~ない」を付けた動詞の否定形になっており「買う(行為)をしない」という状況を表しています。

「買わない」は、本人の意志で「ものを買うことをやめる」という選択をしている状況です。

それは「欲しいので買う」「買いたくない」といった購買意欲、金銭的な事情にとらわれず買うことをやめている状態を指しています。

「買う」ではなく「買わない」を選ぶ理由は人それぞれですが、「その商品を所有する必要がない」「お金が払うこともったいなく感じる」「持ち物が増えると邪魔になる」などが挙げられます。

「買わない」の例文

・『お酒は飲めないので、お店に行ってもビールは買わない』

・『興味はあったけど自分には必要なさそうだから、買わないことにした』

・『タンスの肥やしになるだけなので、服は必要最低限のものしか買わない』

「買えない」と「買わない」の違い

「買えない」「買わない」の違いを、分かりやすく解説します。

どちらも、否定を意味する助詞の「~ない」が接続する動詞ですが、それぞれの意味は異なります。

「買えない」「買える」の否定形で、買える状態ではないという意味です。

多くは「買いたいけれど、買うことができない」といった状況で使われています。

「買わない」「買う」の否定形です。

買うことをやめている状況を指します。

多くは、購買意欲に関わらず、あえて買うことを選んでいない状況となっています。

「買えない」は、その人の買おうとする意志に関わらず起こっている事実を表しています。

「買わない」は、その人の意志によって起こされている行動です。

どちらも結果的にものは買っていませんが、背景にある事情は異なっています。

まとめ

「買えない」「買わない」は語尾に「~ない」が付いているのでよく似ている印象を持ちますが、文法的に言葉の構成をかみ砕いてみると、はっきりした違いがわかります。

ニュアンスの微妙な違いが使い分けられるよう、それぞれの持つ意味をしっかり理解しておきましょう。

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