この記事では、「購買」と「調達」の違いを分かりやすく説明していきます。
「購買」とは?
代金を支払って自分のものにすることです。
実店舗やインターネットなどで販売されている商品は、それらを手に入れるために代金を支払う必要があります。
そのものの対価として代金を支払うのです。
代金を支払えば、自分のものとなります。
この行為が「購買」です。
「購買」は物品や権利を買うことをいいます。
物品は形のあるものです。
衣服、フライパン、パン、米、冷蔵庫などは形があり、これらは物品といえます。
権利は一定の利益を主張し、それを自分のものとすることができる法律上の能力のことです。
たとえば土地を買った場合、土地の権利が自分のものになります。
「購買」は代金を支払って買うことであり、代金を支払わずに自分のものにすることではありません。
お土産や誕生日プレゼントなどで、人から品物をもらうことがあります。
これによって自分のものになりますが、代金を支払っていないので、「購買」とはいいません。
「購買」の使い方
物や権利を買うことを指して使用します。
買うことによって自分のものになります。
代金を支払わずに自分のものにすることには使用しません。
また、この言葉はグループで買うことに使用することが多いです。
「調達」とは?
必要な物品や金銭を集めてそろえることです。
災害があり、普段通りにものを購入することが難しくなったときのことで考えてみます。
災害にあうと、店が閉じてしまって購入できなくなったり、人が殺到して物がなくなってしまったりすることがあります。
このようなとき、食べ物や飲み物など必要なものを手に入れることが難しくなります。
それでも、生きていくために食べ物や飲み物を手に入れなければなりません。
そういったとき、遠くまで出かけて必要なものを集めたり、知人に頼って必要なものを分けてもらったりすることでしょう。
このような行動が「調達」です。
必要なものをそろえることで、不必要なものをそろえることではありません。
「調達」という言葉自体には、そろえるために代金を支払うのかという意味は含まれていません。
「調達」の使い方
必要なものを集めてそろえることに使用をします。
不必要なものを集めることには使用しません。
どのように集めるのかは意味に含まれていないので、代金を支払って集めることにも、代金を支払わずに集めることにも使用できます。
「購買」と「調達」の違い
前者の言葉は買うことで代金を支払っています。
買うものは必要なものとは限りません。
後者の言葉は、必要なものをそろえることです。
代金を支払う場合もあれば、そうでない場合もあります。
「購買」の例文
・『購買意欲が高い』
・『学校の購買部で働く』
「調達」の例文
・『どこから調達しよう』
・『地元で調達する』
まとめ
どちらの言葉も物品を手に入れることを意味していますが、手に入れる方法や、そのものが必要であるのかという点に違いがあります。