この記事では、慣用句の「趣を異にする」の意味を分かりやすく説明していきます。
「趣を異にする」とは?意味
「趣を異にする」の読みは「おもむきをことにする」で、「事情が違う」や「感じが違う」や「味わいが違う」と言う意味の慣用句です。
「趣を異にする」の概要
「趣を異にする」の言葉を分解して、意味を詳細に説明します。
まず「趣」は音読みは「しゅ」で「趣味」などの熟語で使われています。
訓読みでは「おもむき」と読み、漢字の意味としては「感じや気分」また「味わいやおかしみ」、さらに「内容」などを指します。
また「異にする」の「異」の漢字は音読みでは「い」で「異国」などの熟語として使われています。
この漢字の訓読みは「こと」で、「違うこと」を「異(こと)なる」などと表現する使い方をします。
もちろん、意味は「違うこと」を指す漢字です。
ちなみに、「異国」は単に「違う国」と言う意味で、そこには否定的な意味合いはありませんが、「異常」の熟語では「普通でない」と少し否定的なニュアンスを持っています。
このように音読みの「い」で構成される熟語では、否定的なニュアン?で使われることが多いですが、訓読みの「異(こと)なる」の場合には、単に「違う」と言う意味で使われており、そこには否定的なニュアンスは一切含まれていません。
従って、この二つの言葉をつないだ「趣を異にする」という慣用句は、「事情が違う」や「感じが違う」や「味わいが違う」と言う意味になるのです。
もちろん、単に「違いがある」ことを表現しているだけで、そこには否定的なニュアンスはありません。
「趣を異にする」の言葉の使い方や使われ方
「趣を異にする」の慣用句は、以下の例文のように使われます。
・『彼女の意見と私の意見は、似ていますが、趣を異にします』
・『プロジェクトメンバーは、メンバー間で趣を異にすることがないように、最初に目標の共有化をすべきです』
・『彼女はお嬢様学校と言われる女子高の卒業生ですが、他の卒業生とは趣を異にするタイプです』
・『彼の趣味は盆栽で、同年代の若者と、趣を異にする若者と言えます』
・『この居酒屋は、他の居酒屋と趣を異にする感じで、静かで私にとっては居心地の良い空間です』
「趣を異にする」の類語や言いかえ
「趣」の類語としては「風情」や「風格」や「内容」や「ニュアンス」や「感じ」などが挙げられます。
また、「異にする」は「違う」や「異なる」と言い換えることが可能です。
従って、「趣を異にする」は「風情が異なる」や「風格が違う」や「内容が違う」や「ニュアンスが異なる」や「感じが違う」などと言い換えることが出来ます。
まとめ
「趣を異にする」の読みは「おもむきをことにする」で、「事情が違う」や「感じが違う」や「味わいが違う」と言う意味の慣用句です。
この慣用句は、単に違うという意味で使われるもので、そこには否定的な意味合いは一切ありません。