「躊躇われる」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「躊躇われる」

この「躊躇われる」は、使い方が多少難しい表現です。

「ためらわれる」と発音し、「躊躇」(ちゅうちょ)という言葉がそのまま入っていることから、その意味に関係しているとまではすぐに分かるでしょう。

その「躊躇」とは、「躊躇う」(ためらう)ことで、その未然形として使われる表現となっています。

「躊躇われる」の意味

躊躇われるは、「躊躇う」の未然表現だと先に書きました。

そのように使う未然形とは、「まだそこ(その言葉の意味)までいっていない」ということを表します。

つまり、「躊躇われる」は、「躊躇う」少し前の状態だということを指して使う言葉です。

躊躇うは、簡単に言うと「思い留まる」という意味です。

よって、「躊躇われる」は、「思い留まる少し前」と解釈することができます。

躊躇うことを思い留まるといった難しい表現になってしまいますが、「躊躇いたい状態」(躊躇うつもり=思い留まるつもり)だと考えると、いくらか分かりやすくなると思います。

「躊躇われる」の言葉の使い方

躊躇われるは、実質的には「躊躇う」とほとんど同じように使えると思って構いません。

まだその状態ではない未然形の表現ながら、その後にそうなる(躊躇う)ことが前提となっている言葉だからです。

以下の例文で、実際の使い方や「躊躇う」(変化させた形も含みます)と置き換えた形を挙げていきます。

「躊躇われる」を使った例文・短文(解釈)

躊躇われるを使った例文や短文です。

それぞれの解説から、上で書いたように「躊躇う」を変化させて言い換えても問題のない言葉だと分かるでしょう。

「躊躇われる」の例文1

「完全に勝っているので、ダメ押しまではさすがに躊躇われる」

もう(ほぼ)勝ったと分かっている状態で、最後のとどめを刺すのが「ダメ押し」です。

そこまでしなくてもいいだろうと言っている例文になりますが、この例文の「躊躇われる」「躊躇うところだ」と言い換えても意味は一緒です。

この「躊躇うところ」は、「これから躊躇う(躊躇うの一歩手前の)状態」と解釈してください。

「躊躇われる」の例文2

「関係者として誘ってもらったが、楽屋に入るのは少し躊躇われる」

コンサートなどで一般の客としてではなく、関係者として特別に扱ってもらっているが、出演者の楽屋にまではさすがに入れないと言っています。

この例文でも、楽屋に入ることを「躊躇う」手前の状態という意味になります。

上と同じく、「躊躇われる」「躊躇うところだ」と言い換えることができますが、こちらの場合は「それは躊躇うだろう」というした方がスマートな表現になります。

「躊躇われる」の例文3

「ここで帰ってしまうのは、少し躊躇われるかも知れない」

この使い方では、躊躇われることになるだろうという解釈になります。

躊躇うことになると思っていて、更にその手前の状態という意味での使い方です。

「きっと躊躇うことになるだろう」とでも置き換えると分かりやすいと思います。

そのように思うなら、帰らない方がよさそうです。

「躊躇われる」の例文4

「それはさすがに躊躇われると考えていたが、遠慮はしないことにした」

「躊躇う」は、「思い留まる」という意味の他に、「遠慮する」という意味でも使える言葉です。

この例文では、そちらの意味が強い使い方となっており、「さすがに遠慮しようと考えていたが、そうはしないことにした」という意味の例文です。

尚、「躊躇う」をこの「遠慮する」という意味で使う場合、「相手に悪いので」というニュアンスが多分に含まれます。

それも含めて、「相手に悪いので遠慮しようと考えていたが〜」が一番適切な解釈となります。

意味と使い方
意味解説辞典