図書館などで本を借りる、あるいはレンタルショップでビデオを借りると、当然ですが返さなければなりません。
このとき、状況によっては「返却」する場合と「返送」する場合があります。
この記事では、「返却」と「返送」の違いを分かりやすく説明していきます。
「返却」とは?
「返却」の意味を見てゆきましょう。
「返」は文字通り「返すこと」です。
そして、「却」は「退くこと」あるいは「出したものを元に戻す」と言う意味もあります。
2つ合わせると「一旦出て行ったものが元に帰る」と言う意味になります。
英語では「return」が一番しっくりくる訳です。
この「返却」と言う言葉は、何かを借りていてそれを返すと言う場合に多く使われます。
この場合、その物の所有者は貸し手で一時的に借り手の手元にあったものが、また貸し手の元に帰ると言う状態を表しています。
「帰る」方法としては宅配便を利用することもありますが、自分で持って行ったり、知り合いに頼んで返してもらうというケースもあります。
「返送」とは?
「返送」とは文字通り、「返す」に「送り」で、すなわち「送り返す」ことです。
「送り返す」対象は形の有ることが多いのですが、形が無いケースもありえます。
例えば、電子メールを送り返すことも「返送」と言います。
このとき重要なのは、多くの場合、「返送」の前提には何かが「送られて来た」という事実が必要です。
つまり、「送られて来た」ものをそのまま、あるいは何か加工を施したり、何かを付加して「送り返す」という流れになります。
英語では「return」もありますが「send back」という表現もできます。
「返却」と「返送」の違い
「返却」と「返送」の違いを、分かりやすく解説します。
簡単に言えば、「返送」は「どこかから送って来た物を加工などして元の場所に送って返却」することです。
すなわち、「返送」は「返却」のうちの特殊なケースを表しているということになります。
「返却」の例文
・『今日は借りた本の返却日です』
・『この間貸したボールペンの返却願います』
「返送」の例文
・『申請書を送付したので記入して返送してください』
・『送ったメールにそちらの予定を追加して返送お願いします』
まとめ
この記事では、「返却」と「返送」の違いに関して分かりやすく、解説してきました。
実生活では、この2つの違いを明確に認識しておかないと、何か重要な物のやりとりをするときに大きな問題が起きる可能性があります。
例えば、前述の例文に関して使用法を間違って『申請書を送付したので、返却してください』と言ってしまったとします。
そうすると、相手はこっちが間違った申請書を送ってしまったので一旦送り返して欲しいのだと勘違いして、何もしないでそのまま送り返してしまう可能性があります。
意図するのが何かを記入して送り返して欲しいという場合には明確に「返送」というべきなのです。